2012年5月8日火曜日

授業風景

山村づくり講座の授業で、お隣り愛知県の先進事例を視察してきました。

まずは、T村の事例です。
T村では、過疎高齢化対策の一環で、都市部から当地域に移住・定住・二地域居住してもらうため、いきなりではなく、短期滞在という、まずは地域に親しんでもらうための施設を整備し、受け入れて来ました。地域居住に向けた「お見合い期間」のようなものでしょうか。とてもユニークかつ経験に根ざした発想だと思います。今回はその試みの成果や問題点を知りたくて訪問しました。

担当のSさんがお忙しい中、事業の状況説明から現地案内まで丁寧に対応してくださいました。Sさんご自身がT村ご出身で、大学卒業後、しばらくは都市部で働いてらっしゃいましたが、村のお祭りで活躍されている時、村を訪れていた奥様との出会いがあり、その後のご結婚、Uターンが無理なく実現したそうです。行政担当の立場だけではなく、住民として、都市での就業・生活経験を持つ若い世代の価値観も含め、広い視点からお話を伺うことができました。

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想像していた通り現場では難しい問題が起きており、当初の目論見通りには行っていない点も多く、施設の一部は入居対象を個人から、貴重な文化資源が豊富な同村を調査に訪れる大学等に切り替える予定とのことでした。それはそれで新しい可能性を感じる前向きのお話でした。

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午後は、T市H町で開かれていた「山里のお蔵展」を尋ね、主催者であるAさんにお話をうかがいました。




Aさんは陶芸と喫茶店等自営業を兼ねた活動拠点を探されており、たまたまH町に移り住んだ方ですが、初めからこの地域の風景や歴史に特別の価値を感じておられ、都市からこられたお客様に地域の良い所を案内されていたのだそうです。 さらに、この地域の古い家には、皆お蔵(土蔵)があることに着目され、地域に関わる創作作家の協力による作品の展示即売会を開いてきましたが、第3回となる今回は、行政を通じて隣接する温泉観光協会と提携した地域活性化を強く意識した企画となったそうです。近所の農家の皆さんからは、とれたての農産物を持ち寄り、販売してもらっているとのことでした。

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こうした芸術活動拠点を自然豊かな農山村に求める例は全国各地にも多く見られますが、Aさんがご苦労されたように、空家はたくさん存在していても、不動産屋さんに提供される物件が非常に少ないので、とても不思議に思われる方が多いようです。Aさんの場合、今は空家の持ち主の事情・心境を代弁されている立場にも立たれているように推察しました。現状はこういう方が、都市と山村のつなぎ役を果たされているのですね。

「現場の数だけ、問題と、解決へのヒントがある。」
                                  by 原島


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