2012年5月9日水曜日

エンジニア科 「林地を測る」 授業風景

エンジニア科1年生の授業
「林地を測る」 の授業風景レポートです。

「林地を測る」とは簡単に言えば測量ですが、平板測量やレベル測量ではなく、林地測量で使用されるコンパス測量に特化した授業です。

しかし、最初から測量する訳ではありません。最初は地図の見方に始まり、方位磁石の使い方から入ります。

測量のために分け入った山で遭難してはいけません。基本的に地図を読み解く能力や方位磁石を使う能力を身につけていれば、必ず遭難せずに戻ることができます。

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今回は地図の見方と方位磁石(シルバコンパス)の使い方を学びました。

方位磁石は何に反応して狂うのかを、学校周辺で探ります。

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2人一組となって、コンパスを持って学校周辺を歩き、狂う原因を探ります。
コンパスが金属や電機系に反応することを身をもって体験するのです。

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コンパスは携帯電話、送電線、浄化槽、室外機、自動車、マンホール、発電装置の近くで大幅に狂うことを確認しました。

だから測量用コンパスもそうしたところに設置するとデータの信頼性が劣ってしまうことがわかります。

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次に上記の図面です。みなさんは図面中央上の1464の数字が示すところは「尾根部」か「谷の底部」か わかりますか?

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学生は友達と相談しながら、「尾根部」か「谷底部」かの理由を考えています。
回答は 「谷底部」 です。谷は小さな谷が寄せ集まって大きな谷になります。地形図を見てこれがわかれば、自分の位置もわかるようになります。

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最後に航空写真を持って、近くの台山広場に出かけました。
航空写真にコンパスをあてて方向を見定めます。建物の位置関係も調べます。単純な作業ですが、こうしたアナログな技術になれていない学生にとっては、なかなか難しい作業です。

さて、方位磁石の利用は今回まで、次回からは牛方式ポケットコンパスによって測量の実践に入ります。

報告、ジリこと川尻秀樹でした。