林業再生講座クリエーター科1年生の「森林情報」で、GISを駆使している郡上森林組合を訪問
しました。
主任講師はJIRI、そして郡上森林組合の原雅人さんに森林組合が利用するGISについてご説
明頂きました。
最初に郡上市には92,599haあり、そのうち人工林面積は49,900ha(人工林率53.8%)、このうち
81,954haが私有林です。
郡上森林組合の組合員数は7,303名で、組合員が所有する森林面積は76,800haに及びます。
従業員は職員30名、専門技術員6名、技術従業員74名の総人員110名の組合です。
近年の森林施業事業実績は新植、下刈、枝打などは相当減少し、間伐は少し減少。特に間伐
は切り捨て間伐から利用間伐(林産)に転換するため、平成24年度はこれ以上に間伐実績が減少
する予定とのこと。
さて、郡上森林組合では合併前の白鳥町森林組合で先行してFalcon社のGISを導入しており、
これを引き継ぐ形で業務に反映させてきました。このGISは測量ソフトの機能があり、操作も簡単
で、測量を同時に実施する上で機能的なソフトです。
しかしデータがシェイプ・ファイルでないため、他のソフトとの互換性等の点から、今後は他のソフ
トに切り替えをするそうです。
森林組合がGISを多方面に利用していることを原さんはわかりやすく解説され、学生もその都度
質問するほど、本当にためになるお話しをして下さいました。
GISは 1.施業集約化の資料づくり
2.間伐履歴の管理
3.作業路設計・搬出計画の作成
4.測量データ作成、補助申請データ
5.森林境界データ管理
などに有効に利用されています。
これらの具体例として、集約化に向けた座談会で使用する航空写真に、所有界を入れて、そこに
所有者名や履歴を記入したものを簡単に作成できる事例を見せて下しました。
また過去の施業地を色分けして、集約化した時に効率よく施業計画を立てたり、補助金返還に
ならないような配慮をし易くしているそうです。
お忙しい中、私たちに講義して下さった郡上森林組合の原さま、そして会場を貸して下さった郡上
森林組合さん、有り難う御座いました。
前回の県庁のGIS利用に続き、今回は森林組合のGISでしたが、次回は試験場型の最新GISを
学ぶ予定です。みなさまお楽しみに。
以上、報告、JIRIこと川尻秀樹でした。