2014年2月12日水曜日

森林文化アカデミーで木工を学ぶ意味 〜課題研究テーマより

森林文化アカデミーには、林業再生、山村づくり、環境教育、木造建築、ものづくりと、森と木に関わる5つの専門分野があります。それぞれの分野で、新しい社会の仕組みをクリエイトする人材を育成することを目標に掲げています。

木工を学び、仕事にしたい!と思う人にとって、実はいろいろな選択肢があります。
まずは職業訓練校系の学校。岐阜県には高山市に「木工芸術スクール」という1年制の学校があります。他には長野県の「上松技術専門校」や東京都の「城南職業能力開発センター」などが知られます。
また、職人養成系の学校。岐阜県高山市の「森林たくみ塾」や石川県加賀市の「石川県挽物轆轤技術研修所」など。平成26年度からは、高山市の大手メーカー・飛騨産業が自前の学校を開設することも発表されました。

それでは森林文化アカデミーでは、どのような人材を育成しているのか。
とても短い文章では語り切れませんが、単に木工職人や木工作家を育てようとはしていないことは確かです。
私たちは、地域の森林資源、文化、人と暮らしに焦点を当て、今の時代に求められる新しいニーズにものづくりの技術で応えられる人材を育てています。

具体例を、卒業間近の学生たちが取り組む「課題研究」に見ることができます。

諸橋有斗さんは森林文化アカデミーに入学後、隣の郡上市の有名な「郡上踊り」で使われる下駄が、遠く九州で作られていることを知りました。しかし郡上市には下駄に使える木材がたくさんあります。そこで諸橋さんは、郡上の地域材を用いた下駄づくりに取り組みました。踊り手からもヒアリングを重ね、今までより美しく踊りやすい下駄を提案しています。卒業後は郡上市内で本格的な下駄生産を始める予定です。

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花井雄規さんは、普通はナラやブナなど硬くて重い広葉樹で作られる椅子を、軽くて柔らかいヒノキで作ることができないか、科学的な検証を行いました。広葉樹は国内の資源が枯渇する一方、ヒノキなどの針葉樹は十分な資源量があるためです。花井さんは自らモデルを制作し、岐阜県の生活技術研究所に持ち込んで、JIS規格に基づく強度試験を繰り返しました。こうして県立の研究機関に協力を仰げるのも、森林文化アカデミーの強みです。

この2人に見られるように、社会の新しいニーズに応え、仕組みをクリエイトしていく人材を森林文化アカデミーでは育てています。

学生たちが2年間学んできた成果を、「課題研究公表会」で聴くことができます。一般公開ですので、ぜひお越しください。

平成26年2月19日 9:00〜17:00
平成26年2月20日 8:40〜17:00(ものづくり講座の学生は13:40頃から)
場所 岐阜県美濃市曽代88 岐阜県立森林文化アカデミー・森の情報センター

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