2013年4月30日火曜日

今年もやります!! 森と木の就職・転職セミナー


 森林・林業、山村活性、環境教育、木造建築、木工・木育の分野について、現状抱えている課題や、解決への取り組み、そのためにどんなことを学ぶ必要があるか、など解説する「森と木の就職・転職セミナー」を今年も企画しています。

 時間や会場は調整中ですが、開催地と日程は決まりました。ご興味のある方は早速スケジュールをチェックしてください。

7月14日(日) 名古屋
7月21日(日)東京

 詳細なスケジュールが、決まり次第お知らせして、申し込みを受け付けます。

 また、一人の講師がお話しする「森と木の就職転職ミニセミナー」として、6月9日(日)大阪、7月31日(木)札幌、8月3日(土)北海道むかわ町でも開催予定です。


 森や木に関わる分野の仕事に関心はあるけれど、どんな仕事があり、どんなルートでそこにたどり着けるのか。また、実際に食べていけるのか、など分からないことばかりで、一歩を踏み出せない・・・そんな人も多いのではないでしょうか。

 この分野の人材を育て、送り出してきた森林文化アカデミーが、みなさんの疑問にお答えします。少しでも多くの人にこの分野を目指してほしいとの思いから、他の教育機関や就職へのルートについても可能な限りご紹介します。
(具体的な求人情報や就職先をご案内する内容ではありませんので、ご了承ください) 



オトナは森でコドモになる   森林から木材暮らしへ 第四ステージ始まりました。  


アカデミーのクリエーター科(大卒&社会人コース)の目玉授業のひとつ、「森林から木材暮らしへ」 の授業が現在実施されています。

林業、木造建築、ものづくり、地域活性、環境教育の各分野に分属して専門を学び始める前に、森から暮らしまで(川上から川下まで)の授業を、「つながり」を意識しながら1ヶ月集中で受講します。




この授業ではアカデミーの教員17名全員が関わりそれぞれの専門分野を伝え、そして紡いでいきます。まさに森林文化アカデミーでしか体験することのできない贅沢な授業です。

そして先日、いよいよそのファイナルステージに入りました。

ファイナルステージ初日のテーマは環境教育。



外には森が待っている。教室なんか飛び出して、
脳ミソなんかどっかに置いといて、まずは、体験からはじめましょう。
なんてったってみなさん、アタマデッカチ怪獣ですから。。。


というわけでナバの授業がはじまります。
とはいっても、何をするにもまずは、心もからだもほぐれていないといけません。

あだ名をつけあい、ちょっとしたゲームでまずお互いの気持ちをほぐしあいます。
互いの顔と名前も覚え、笑いも沢山出てきて、口元がゆるんできたあたりでいざ、森に遊びに行きましょう。もちろん歌でも歌いながら!


途中、道草を食いながらのお散歩です。そうです、本当に食べます。タネツケバナ、イタドリ、スイバ、などなど
「ウマイ!」「すっぺ~!」「久しぶり~」「初めて食べた!」などなど聞いて、さわって、嗅いで、味見して、森も野原も五感を使って歩きます。



「あっ!マイマイカブリ!」
道端にはいろいろなハプニングがあります。予想できないハプニングが野外のいいところ。
飛べない甲虫マイマイカブリ、みんなの手の上でさっそく、
ワイワイ&キャーキャー、リレーが始まります。
マイマイカブリさん、ご協力ありがとうございます。

「あっ!ヘビの死体!」
毒があると最近分かったヤマカガシ。死体は、じっくり見るのに最適です。
ついでにヘビを使ってアートもしています。。。
ヘビさんごめんなさい(ちなみに首の周りからも毒の液が出て来るんだとか。。。)

森に入ると
1年先輩のなっきーこと齊藤なつきさんが案内してくれます。
葉っぱをつかった遊びや、鳥や水の音に耳を澄ます体験。
じっくり見ると美しい。。。。。 じっくり聞くと心地いい。。。



さらに普段あまり使ってない感覚も使います。
「足の裏」

春の冷たい小川の中をはだしで歩きます。
手もあちこちつかまってしっかりと岩と会話もしてもらいます。
 「つめて~」「あたたた~」「あ、ここ気持ちいい~」
心からの声が聞こえてきます。

最後は焚き火の周りで振り返り。
一体どんなことが心に残ったのでしょうか。

学生さん、これから2年間、たくさん勉強することになるんでしょうけど、たまにはアタマを捨てて、森の中にはいって今日みたいに身体全体で遊んでくださいね。コドモたちのように。






アタマデッカチ怪獣さんにならないようにね。

本当の教室は、外にあります。
本当の先生は、森にいます。



自然体験活動指導者・インタープリター養成コース
なんちゃって講師

萩原ナバ裕作





















2013年4月28日日曜日

ウィンザーチェアの旅(高山編)〜森林文化アカデミーらしい椅子づくりとは

 ものづくり講座では、今年から2年生の授業でこの椅子を作ることにしました。17世紀頃のイギリスが発祥の、ウィンザーチェアです。自由に椅子をデザインするのではなく、あえて昔の椅子の複製を行うことにしたのは、いくつか理由があります。
 ウィンザーチェアはかつて人力で作られていたため、大規模な設備を必要としない合理的な構造で、地域の小径木なども生かしやすいデザインです。森に近いところで作られてきた椅子から歴史や技術を学ぶほうが、より森林文化アカデミーらしいと考えたのです。

 さらにこの椅子、岐阜県とも縁があります。飛騨の家具メーカーは昭和20年代からウィンザーチェアを量産してアメリカへ輸出していました。戦後復興、高度成長の一翼を担ったのがこの椅子なのです。
 また隣の長野県では、この椅子がイギリスの名も無き職人たちの手で発達を遂げてきた歴史から、民藝運動の担い手たちによって紹介され、松本民芸家具として発展していきます。

 授業を始めるにあたり、学生たちとウィンザーチェアを巡る1泊2日のスタディツアーへ出かけました。はじめに訪れたのは高山市の飛騨産業。機械化された最先端の木工現場です。かつて人力で作られていたとはいえ、今はこれほど大規模な設備で椅子づくりが行われているのを目の当たりにして、学生たちは考えさせられることも多かったようです。

 ショールームでは許可を得て、商品の寸法を測らせていただきました。いくつもの椅子を測りながら、実際に座り比べてもみることで、設計の傾向がつかめます。さらに元技術部長さんから、設計のポイントも解説していただきました。

 高山ではさらに、個人工房を営む渡部継太さんを訪ねました。彼は私(教員・久津輪)の同級生で、工務店や設計士からの注文制作や、オリジナル家具の制作を行なっています。木工作家というより、一匹狼の職人といった方が近いでしょうか。

 渡部さんもウィンザーチェアを作っています。よく見るとずいぶん手のかかる加工が施されているのですが、これを限られた設備で、大手にも負けないコストで作っていることに学生たちは舌を巻いていました。この層の厚さが、さすが家具産地・高山です。この後は一緒に飲みに行き、木工経営のリアルな話もたっぷり聞かせてもらいました。

 学ぶことが盛り沢山のウィンザーチェアの旅。こうして現場から直接学ぶのも、森林文化アカデミーらしさだと思っています。この日は高山に泊まり、翌日は松本へ向かいました。

ヒートベンチなくらし  「つな森サロン」視察ツアー



生涯学習講座ステップ3「つな森サロン」の視察ツアーが実施されました。

今回は、今年度のサロンの目標、薪を燃やして作った熱の循環を最大限活用した暖かいイス「ヒートベンチ」を作るために様々な熱利用の先例を見に行くためのツアーでしたが、様々な熱利用の仕組みを知るだけでなくそれを利用している人々の様々な暮らしぶりや生き方、考え方に触れることのできたそれはそれは
充実した2日間となりました。

土壌の世界から地球と人とのつながりを追求しているパーマカルチャリストの四井さん宅では、パーマカルチャーデザインの基本理念、排泄物を土に返すことの重要性、コンポストを中心に広がる暮らし、薪ボイラーや地熱の活用などについて様々な仕掛けが隠されて
いるご自宅を見学しながら説明していただきました。

地球の上にしっかりと立って家族と暮らしている四井さんの生き方が印象的でした。

お次に訪れたカナディアンファームでは、到着早々、目の前に広がる様々なセルフビルド群に圧倒されました。そしてその中に隠された様々なヒートシステムを次々と紹介してもらいましたがそこには、トライ&エラーで蓄積してきたノウハウがギッシリとつまったものでした。


「視察して他人のを見ちゃったら面白くないでしょ。自分で考えるからいいんだよ。」

全てをひらめきと挑戦、実験と観察と試行から作り上げてきた、建築も溶接も料理もマルチにこなす発明家のようなオーナー、ハセヤンの生き方が印象的でした。

翌朝は、サロンメンバーの友人である塩原さん宅を訪問。ご主人手作りの自家製酵母パンとおいしいコーヒーを食べながらいろいろとお話を聞きました。近所に暮らすチェコ人のイエルカ・ワイン氏のつくるストーブのとなりで朝食を食べながらお話を伺いました。そこに暮らす人のぬくもりや愛情に満ち溢れた心地よい空間を体感することを通して、建物や空間の快適さや温かさは、そこに暮らす人間が創っていることを実感しました。



お次はいよいよヒートベンチそのものを取り入れているおしゃれな古民家カフェ「オハナ」を訪問。


あいにく、私ナバは原因不明の腹痛と下痢に急遽襲われ、外でもんどりかえっておりましたが(笑)、他のメンバーは、おいしいマクロビオティックのレシピのランチを食べ、さっそくヒートベンチの仕組みについてオーナーを質問攻め。温度チェックをしながら煙の流れをコントロールすることで、ヒートベンチ内の温熱の流れをうまく活用している
ことが分かりました。


最後に、ご自宅もセルフで仕上げペチカを活用されている、おおえまさのりさん宅を訪問。これまた室内には素敵な空気とぬくもりが漂っていました。やはりそこに暮らす人の空気なんですね。かつては「いのちのまつり」の中心人物として活躍され、チベット死者の書の訳本やその他多くの本を書かれているおおえさんと、やさしくエネルギッシュな絵を描かれ、今は徳島の浄瑠璃人形づくりもされている奥様と、ペチカのとなりでお話できたことが本当にうれしく思いました。


ヒートベンチを視察しようということからはじまった今回のツアー。
八ヶ岳の麓で、「火」を囲み、地球の上にしっかりと立って暮らしている、
そして愛情あふれる人たちの生き方、暮らし方に触れる旅となりました。

今回ツアーに参加した15名も、とっても素敵なエネルギーをいただいたように思います。
今年度もがんばりましょうね。 楽しみです。


自然体験活動指導者・インタープリター養成コース
萩原ナバ裕作

2013年4月26日金曜日

ノコギリの展示販売

昼休みの時間を利用して、ノコギリの展示販売がありました。
学生からの要望があり、川尻先生の紹介でシルキーを取り扱っている兵庫県のユーエム工業の担当者がアカデミーに来訪していただきました。ノコギリ(シルキー)の特徴や目立て等手入れの仕方などわかりやすく説明を受けました。


実際にシルキーを使った試し切りも行い、その切れ味や使いやすさも実感することができました。
いろいろな製品の種類があり、メーカー担当者に質問したり手に取ったりと、気に入った製品を探して購入する学生が多くいました。今回は学校ということで特別に販売をしていただきました。忙しいところ遠路来訪していただきありがとうございました。         

森と木のサイエンスカフェを開催します(参加者募集)

森林文化アカデミー生涯学習講座では、岐阜大学応用生物科学部と連携し
森と木のサイエンスカフェ」を開催します。

 
チラシダウンロードは <<<こちら から
 
ところで「サイエンスカフェ」って?何?と思う方もいらっしゃいますよね。

「サイエンスカフェ」とは、コーヒーなどの飲み物を片手に、科学の専門家と一般の方が科学について気軽に語り合う、新しいコミュニケーションの場です。

今回は、森林文化アカデミーのサイエンスカフェということで、「森と木」に関する内容となっています。

午前・午後の2部構成で、午前の部は「『ナラ枯れ被害の現状と防除』と『林内でキノコを栽培する』」というタイトルでお送りします。岐阜県森林研究所の研究員も講師として登場します。午後の部では、「住育から学ぶ木造建築の耐震」と題し、木造建築研究者であるアカデミーの教員が担当します。

午前の部、午後の部、どちらかでも、両方でも参加申し込みが可能です。(応募者多数の場合は抽選となります。)

 

開催日:6月1日(土)

開催時間:午前の部(9:30~12:00)

     午後の部(13:00~15:30)

会場:岐阜大学サテライトキャンパス

定員:各部20名程度(応募者多数の場合は抽選)

参加料:400円程度(各部ごと)

申込締切:5月18日(土)
 
お申し込みは <<<こちら からどうぞ!!
 
 

岐阜県の政策の一端を覗く 「森林公共政策」 の授業

 岐阜県の政策の一端を覗くため、今年度から開始する 「森林公共政策」



 この「森林公共政策」は岐阜県林政部の各課、各係だけでなく、森林文化アカデミーに関係の
ありそうな伝統工芸や観光、山村定住に関する県庁部署、林業・木材産業の試験研究機関の
方々にお話しを頂くものです。


 今回は自然環境保全課の木澤自然環境対策監から、自然環境保全課でどのような仕事をし
ているのか。

 ①清流の国ぎふづくり県民運動の推進
 ②自然環境の保全
 ③野生生物の保護、  特に今回は②と③について、自然公園や生物多様性を含めてお話し頂きました。


 続いて、岐阜県森林研究所からは古川部長研究員から、試験場の組織から始まり、行政や県民
のニーズを調査研究、試験研究し、その成果品をどのように普及しているのかをお聞きしました。

 岐阜県ではここ10年ほど、伐採した木材を利用する分野の研究が手薄であったため、最近は
木材乾燥を中心に研究をすすめている事例紹介。





 
















 山での木材生産をより「効率的に実施すすための集材方法の検討など、幅広い研究内容につ
いてお話し頂きました。





 こうした岐阜県行政の多分野を知ることが、今後の活動に少しでも役立てられるようにと、願って
います。
 今回の講師を務められました木澤さま、古川さま、お忙しい中、有り難う御座いました。

 以上、報告JIRIこと川尻秀樹でした。

2013年4月25日木曜日

ヒノキの種まき

本日のエンジニア科の実習,林木育種・育苗ではヒノキの種まきを行いました。まずは土をふるいで細かくします。ダマになっている土を手で砕き,石や植物の根をよけながら,丁寧に作ります。

 続いて丸太で土を軽く押し固め,隙間を小さくします。隙間が大きいと発芽後に根が乾燥したり,水が下から上がってきにくくなってしまいます。強すぎず,かつ弱すぎず,そして段差ができないように丁寧に蒔き床を作りました。

 数日前から水に浸してあったヒノキの種を床に均一に広げた後,再度ふるいで細かい土をかけていきます。ヒノキの種子は小さいので,かけすぎてしまうと子葉が出てこられなくなるので注意。
最後に乾燥防止用の稲藁を敷いて,風でとばないようにひもと杭で抑えて,水をまけば完了です。エンジニア科では,毎日交代で水やり当番を回しています。今日蒔いた種はいつ発芽してくるのか? 水やりの際に観察していきましょう。

エンジニア科2年 「林業IT」 の授業で、ポイント、ライン、ポリゴンなどを学ぶ

エンジニア科2年 「 林 業 I T  」 の授業で、ポイント、ライン、ポリゴンなどを学ぶ。

   
 
 
 今年も始まりましたエンジニア科2年生の「林業 I T 」、今回も岐阜県森林組合連合会顧問の
中島義雄さんをお招きして、地図の見方から、GISの基本用語、基本操作、測量、データの貼
り付け、GISの利用可能性などを学びます。
 
 
 さて、地図の見方では上図の中央にある標高1,464m「尾根の稜線」「谷部」か。 
この質問に、みなさんならば、根拠を持って説明できますか?
 
 答えは「谷部」です。・・・・・・わかりますか? 決定的な理由が?
 
 
 
 GISで用いる地図やGPSなどについてお話を受けた後に、国土地理院電子国土ポータル
を利用して岐阜県を検索して、GISのレイヤを操作。
 
 いろいろなデータを操作して、このデータがベクタデータ(ベクターデータ)かラスタデータか。
ベクタデータならポイントか、ラインか、ポリゴンが? などを勉強しました。
 
 
 


 岐阜県の標高データを駆使して、表現すると見え方が変わります。
レイヤとは下の写真のように、何層もかぶせるようなイメージで、標高データや、行政点、建築物
水涯線、道路線など、いろいろとあります。



 
 今度は別の設問で、地図上の川やバス停(ピンク色)の属性データを調べ、それを地図上に
ラベリングする練習です。
 
 左上のバス停のレイヤの属性を開いて、画面下に配置し、そこから地図上にラベリングする
練習を実施しました。 
 
 
 
 今日は朝の9:00から夕方16:30まで、一日中情報処理してで林業ITに関する学びでした。
指導する中島先生も、サポートのJIRIも、もちろん学生さんも、お疲れだったと思います。 
 
 
  次回5月8日も、一日ぶっ通しの授業です。みなさん、頑張りましょう!
 
 以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

みんなの巣づくり はじまったよ! 86人の頭で考えちゃいました


生涯学習講座の
「みんなの巣をつくろうプロジェクト」がはじまりました。

いつ来てもいつ帰ってもいい。
でもできるだけ主体的に関わってほしい。
そんなルールではじまったこの企画、
当日は、子どもから大人まで2日間で
32組86名の方が巣づくりにきました。

10回連続の講座の1回目のテーマは、「企画」。
いつものように、自分の名札を木っ端や丸太を自分で
切ってつくったあとは、
皆で集まって班に分かれて
「巣」と聞いてどんなイメージを持つか
子どもも大人も混ざって共有することからスタートです。





そのあとは、どんな巣(空間)をつくりたいかを出し合いいよいよイメージの共有へ。

ついつい既存の概念にとらわれてしまいがちで、皆そこから脱出するのに一苦労。

2日間かかってみんなのアタマはトロトロです。
どちらかというと子どもたちの頭の柔らかさを借りていたようにも思います。



夜は、火を囲んで語り合い、
持ち寄った食べ物をあわせて夕食をつくり、
朝は、ウクレレの上手な方が生演奏を焚き火の周りでしてくれたり。。 なんと贅沢な時間。

そうそう、おいしいお菓子を手作りして持ち寄ってくれた方もいました。

みんなみんなありがとう。
互いが、知恵も、力も、アイデアも、やさしさも、なんでも持ち寄ればいろんなことができますね。



中には、
「巣なんてつくる必要ないかも。だってこうしてみんなが集まることが巣になってるんじゃない」だって。

素敵な言葉です。

一体どんな巣になるのでしょうか。楽しみです。
企画はこれで終わり。

いよいよ5月からは実際の活動がはじまります。


皆でつくった設計図をもとに(以下写真の黒字に白で描いたもの。この時の筆は、木の葉っぱや枝でした。)
いよいよ空間づくりのスタートです。

準備も材料集めも基本的にすべて自分たちでやります。

この活動を通して、互いに学び合い、気づきあい、そして成長し
やがて巣立っていくということをイメージした
「みんなの巣をつくろうプロジェクト」
これからもいつでも参加できます。

受身ではなく自主的に何かやりたい人。
自分で責任を持って活動していきたい人。

ぜひ来てください。












 自然体験活動指導者・インタープリター養成コース
なんちゃってセンセイ
萩原 ナバ 裕作


飛騨の紙漉きを次世代へ〜卒業生の取り組み

飛騨市河合町に伝わる「山中和紙」をご存知でしょうか。
800年の歴史を持つ和紙で、原料の楮とトロロアオイはすべて地元産です。また、楮を雪にさらして自然漂白するのが特徴です。しかし職人の高齢化などにより、伝えられてきた大切な技術が失われるおそれがあります。
この地域に暮らす森林文化アカデミー卒業生の吉眞(よしざね)陽子さんは、この山中和紙を次世代へ残すための取り組みを続けています。まずは多くの人に関心を持ってもらおうと、和紙漉きのワークショップを企画しました。このワークショップに参加した方の中から、これからも山中和紙に関わりたいという方に年間を通じてさまざまな企画のご案内をしたいということです。
大切な森林文化を残し、伝えていくために人材を育成している森林文化アカデミーにとって、こうして卒業生が活動してくれるのは嬉しいことです。
関心のある方は、ぜひ吉眞さんへご連絡ください。

2013年4月23日火曜日

コンテナ苗植栽-エンジニア科「森づくり実習」in郡上市八幡町

 「森づくり実習」で郡上市有林にコンテナ苗を植栽。


 エンジニア科の森づくり実習の第一回目は、郡上市八幡町小那比ナカソレの郡上市有林での
ヒノキ人工植栽を体験しました。
 この作業には、郡上市の林務課、岐阜県庁森林整備課、岐阜県森林研究所の方々が協力して
下さっています。


 平成23年度から平均45度の急斜面にヒノキの苗を植えてきたものの、ニホンジカやニホン
カモシカ、ニホンノウサギによる食害や、植栽されたたもののその後の成長が不良な植栽木
をエンジニア科1年生が植え替え作業をしました。



 最初に、岐阜県庁林政部森林整備課の寺田技術課長補佐兼係長(写真中央後ろ姿)から、
岐阜県がすすめる「省力造林」のためのコンテナ苗試験についてお話し頂きました。

 写真の左下にあるのが、コンテナ苗です。細長いポットが連結したコンテナでヒノキの苗が
育てられたものです。




 コンテナから苗を引き出すと、上の写真のように、根が培土を巻くように固まっています。
下にあるのは唐鍬(グワ)です。根の部分の長さは約15cm、このコンテナ苗は出荷前に水分
調整して出荷することで、コンテナから苗が抜きやすくなります。


 


 実習では普通に苗畑で育てた「裸苗」も体験植栽するため、原島先生がこの「裸苗」の植栽方法
について、お手本を示しながら説明されました。
 穴の堀方、落葉落枝や腐葉土の取り扱い、根の広げ方、土のかぶせ方、締め固め方など、植栽
に関する様々なことを学びました。



 続いて、森林研究所の渡邉さんから、コンテナ苗の植え方、注意点について説明を受けました。
斜面で植え穴を掘るため、結構深く掘らなければいけない点がポイントです。



 学生は「裸苗」と「コンテナ苗」の両方を植栽地に持参しますが、コンテナ苗は竹製の腰籠に
入れて現地に運びます。



 現地ではha当たり3,000本植えなので、1.8m間隔で苗を植えていきます。
 コンテナ苗は裸苗に比較して、根が片方に偏る「鳥脚」にならないよう根を広げることを意識
する必要がないため、その分だけでも作業効率が上がります。

 またコンテ苗は裸苗に比較して、根系が乾燥しにくい傾向があり、植栽の初心者でも失敗し
にくい点がポイントです。


 さて、今回は目標とした植栽本数には達しませんでしたが、なんともやり甲斐のある植栽に、
エンジニア科全員がへとへとになって帰路についたのです。

 次回は4月30日です。以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。