2011年4月28日木曜日

イギリスへ行ってきます

私、久津輪 雅は4月28日から5月9日までイギリスに出張します。
この時期、イギリスと言えば、ウィリアム王子とケイトさんのロイヤルウエディング!・・・ではなく、「足踏みろくろ協会20周年記念行事」への出席が主な目的です。

私は2001年から5年間イギリスで家具職人として働いたのですが、イギリス滞在中に出会ったのが、足踏みろくろなど人力の道具を使うグリーンウッドワークという木工でした。
クサビで丸太を割り、オノではつり、足踏みろくろで挽いたり、カンナで削ったりしながら、人力だけで椅子を組み立てるものです。これは面白い!と、帰国してからさっそく、森林文化アカデミーを拠点にグリーンウッドワークの普及をすすめてきました。

イギリスではグリーンウッドワークが盛んで、500人を超える会員を持つ「足踏みろくろ協会」があります。20周年記念行事では大きな庭園に3日間、イギリス中からグリーンウッドワーカーが集まり、実演をしたり、作品展示をしたり、道具の販売をしたりして交流をはかります。
私も5年ぶりに、グリーンウッドワークを教えてくれた先生との旧交を温め、新しい技術や知識もたくさん吸収してきます。

写真は5年前の椅子づくりのときに撮った先生と私です(ちょっと若いなあ)。
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2011年4月22日金曜日

あらかしのだんだん追い込み(10期自力建設)

新入生も、そろそろアカデミーになじんできた今日、木造建築講座の詳細ガイダンスを行いました。
ガイダンスは2年間の講座の流れに始まり、各授業の説明、1年間の予定を説明しました。
今年度、木造建築講座に入ることを決めたのはおそらく4名。5月から正式に分属です。

早速、授業の合間に、木造建築のメインプロジェクト自力建設の手伝いに入ってもらいました。
新しい作業着とつるはし片手に、2年生が進行中の10期自力建設「あらかしのだんだん」の電気配管の埋め込みです。

二年生は、建具の製作や壁の造作など、仕上げ関係の追い込みです。
��月20日の竣工式に向けて、がんばれ。
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奥に見える屋根が、「あらかしのだんだん」です。

2011年4月19日火曜日

「木と遊ぶ『木のおもちゃ広場』1 inアースデイ」が開催されます

今週末、生涯学習講座「木と遊ぶ『木のおもちゃ広場』1 inアースデイ岐阜」が開催されます。

「森と人をつなぐ学校」の森林文化アカデミーは、
「木と人のつながり」「木と森のつながり」「人と人のつながり」をつくることで、
「森と人がつながる」社会を目指します。

平成23年度生涯学習講座の第1回目は、「木と遊ぶ『木のおもちゃ広場』」です。
生涯学習講座というと、定員が限られていて、事前に申込が必要なものが
多いのですが、この「木と遊ぶ『木のおもちゃ広場』」シリーズは、
当日その場所へお出かけいただければ、体験できる講座です。

さて、「木のおもちゃ広場」とは?

岐阜県は昔から「木の国、山の国」と呼ばれており、豊富な森林資源を抱え、
また木材産業も盛んな地域です。県ではたくさんの子どもたちに木のおもちゃに触れ、
遊びの楽しさや、木のぬくもりを感じてもらいたいと考え、
全国のみなさんからアイデアを募集し「ぎふの木」を使った安全で安心な
おもちゃを作りました。

今回は「ぎふの木のおもちゃ」が気軽に体験できる広場なのです。
木のぬくもりや香りを遊びながら体感することで、木のよさや、
森と人のつながりに気づいてもらうことを目的として開催します。

世界で環境を考える日『アースデイ岐阜2011』の一角にて体験できます。
大人から子どもまで、たくさんの方をお待ちしています!

日時:4月24日(日) 10:00~17:00
場所:岐阜駅北口駅前広場

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2011年4月14日木曜日

こんなん咲いてました81

新入生を迎え入れた森林文化アカデミーでも、今週から早速1年生の授
業が始まりました。窓の外に目を向けてみると、あたりの林は芽吹きの
シーズン真っ最中です。

この時期の新葉は、まだ緑色が濃くなくて、いわゆる若草色をしていま
す。もう少し春が深まり、初夏を迎えようとする頃には木々の緑も濃く
なり、今のような美しい芽生えは見られなくなります。

みずみずしい若葉は、文字通り水分も多く、色もおいしそうに見えます。
緑色が薄いのは葉緑素がまだ完全に揃っていないため、葉に含まれるカ
ロチノイドなどの色素の色がより鮮明に見えるからのようですね。

この時期に虫に葉を食べられるということは、その年の稼ぎ(光合成)
をすべてふいにするということになるはずですから、柔らかくておい
しそうな新芽には色々な毒が含まれていて、食べられるのを防いでい
るようです。

夏には地味な樹木も、春先には美しい色を見せてくれます。
まずはリョウブ。花は地味で、あまりぱっとしない(失礼!)植物で
すが、春先のこの時期の芽吹きは、きれいな花にも劣らない美しさで
す。

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この新芽を塩で揉んでから炊き込みご飯にすると、香りが立ってよい
そうです。私はやったことがないのですが・・・。

二番手はエゴノキです。エゴノキもリョウブと同じく、鮮やかな緑と
いうよりは、少し黄色がかかった「もえぎ色」のような緑です。

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よく見てみると、先端にまだ使われていない冬芽が残っています。こ
れを「副芽」と呼びます。予備の芽としての機能があると言われてい
ます。エゴノキは副芽を持つことの多い樹木です。

さらに拡大して見ると、葉柄に茶色いつぶつぶが見えますね。これは
エゴノキの特徴の一つである星状毛です。エゴノキは裸芽ですので、
おそらく芽の表面をびっしり覆っていたものが、葉の展開に伴って広
がっていったのでしょう。葉柄に限らず、葉全体に存在しています。

桜の花もきれいですが、身近な新緑を愛でる「お葉っぱ見」があって
もいいかなと思いました。ナニ? 葉っぱ見ても酔えない!?
ごもっともで・・・。

2011年4月7日木曜日

アウトドア活動実習2日目「スノーシューハイク」

だいぶ間が空いてしまいましたが、3月に実施したアウトドア活動実習の2日目の報告です。
岐阜県郡上市にある見当山にスノーシューハイクに行きました。
この見当山、考え方によっては、長良川の源流だと言われている山なんです。
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現地に着くと早速スノーシューを履いていざ出発。今回のコースは、夏場はヤブが深くて入れないそうですが“スノーシュー”があるおかげで、慣れてくるとスイスイと雪の上を歩くことができました。

歩きながら、すべる所や穴がある所を互いに声をかけ合って確認したり、体調が悪くなった子のサポートをしたりと、みんなでコミュニケーションをとりあいました。
登りはじめてから2時間後、頂上から望む景色は、辺りの雪で真っ白に覆われた山が太陽に照らされ、とてもきれいでした。
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途中、低い土地では見られないダケカンバをはじめとした樹木、ウサギやキツネの足跡、鳥の羽、樹皮を動物がはがした跡など、雪山には普段気づかない発見がありました。
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今回の実習では、いつもと違う視点で見ることで、発見や学ぶことができたので、普段の生活の中で少し視点を変えてみたいと思いました。

��エンジニア科 環境のコース 境田実姫 談)


2011年4月4日月曜日

ぎふ触って味わう文化展

��月2日・3日の両日、岐阜駅前の十六プラザにて、「ぎふ触って味わう文
化展」が開催されました。この展覧会は、視覚に障害を持った方が、触覚や
嗅覚、味覚など五感をフルに活用してさまざまなものを「味わう」という企
画です。震災の後ではありますが、被災地を元気づけるために、ということ
で、企画は実行されました。

主催の「視覚障害者生活情報センターぎふ」では、このあとスタッフの方が
被災地入りし、現地の情報を収集された上で、視覚障害者をはじめとする被
災者の支援が行われるそうです。

会場には円空仏を彫るコーナーや、薬用植物を知るコーナー、土器や石器を
触るコーナー、盲学校の生徒さんの作った陶器の作品を触るコーナーなど、
多くのブースが設けられ、視覚障害者の方々や、同行した方々で賑わいました。

森林文化アカデミーは、NPO法人グリーンウッドワーク協会と協同でブース
を出し、クロモジやタムシバ、クスノキなど、匂いに特徴のある樹木や、サ
ンショウ、コナラ、リョウブ、アラカシなどの樹皮の違いを手触りで体験し
ていただくコーナーを企画しました。

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参加者の方は、触覚や嗅覚、時には材をたたき合わせながら音を出したりし
てそれぞれの樹木の特徴をつかんでいらっしゃいました。普段あまり樹木と
接する経験の無い方、昔里山で遊んだ経験をお持ちの方、色々な方に楽しん
でいただきました。

植物の名前を覚える時には、視覚だけでなく、触覚や嗅覚など、あらゆる五
感を総動員します。覚えたての頃など、かえって視覚に頼りすぎると、外形
の変異に惑わされて正解を外してしまうこともしばしばです。視覚障害者の
方と接していて、自然の認識には色々な感覚が必要なことを改めて実感しました。

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ブースを訪れた方々の何人かは、グリーンウッドワーク協会の指導でお箸作
りを体験し、自ら削りだしたヤマザクラのお箸を持ち帰って行かれました。
みなさん森林文化アカデミーのファンになっていただいて、広報を担ってい
ただけるものと信じています。

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訪れていただいた方、どうもありがとうございました。
今後とも森林文化アカデミーをよろしくお願いします。