2014年2月10日月曜日

木造建築の新しいかたち(その51)【都市の木質化セミナー】

 都市の木質化セミナーに参加してきました。木質構造以外は普段勉強しない私もちょっとは勉強するんです。

 木材や木造建築に関する動きについて、多くの組織や事業体が集結して活動報告やディスカッションを行いました。それらの組織について大半は不勉強な私でも存じ上げてはおりますが・・・、木材や木造建築に関するいろいろな取り組みが日本中でなされていますね。

都市の木質化セミナー(会場の様子)

 韓国の森林の状況について、忠南大学のカン教授が説明して下さいました。お隣の韓国のことは私もほとんど何も知りませんので、非常に勉強になりました。

 以前から韓国で植林されていてそろそろ伐期に入ると噂されていた「ニセアカシア」が大量に日本に輸出されると、ニセアカシアは通直で杉材よりも強度が高いので、公共建築の木造化を進めている日本にとってはちょっと手強い相手だなぁと思っておりました。
 
韓国の森林状況の説明(忠南大学・カン教授)
しかし、カン先生によるとニセアカシアに不具合があるようで、現状ではだいぶニセアカシア林がダメになっているようです。詳しくはお聞きしませんでしたので、なぜダメなのか分かりませんが・・・。日本の杉材はしばらく建材(健在・・・)のようです。

 いずれにせよ、忠南大学のカン先生とは今後韓国へ視察に行った際にはお会いしたいと考えております。

 基調講演で法政大学の網野先生(小原はむちゃくちゃファンなのです。)から「Wood in Culture」(木のある文化)という十八番のお話しを拝聴させて頂きました。アカデミーでは「森林文化」ということになるかと思いますが、「なぜ木を利用するのか・・・」というポリシーが無いと「木配り」もできませんね。

 何はともあれ、都市の木質化セミナーに御参加した方々は日本全国的にも木材や木造建築に先進的な取り組みをなさっている方々ばかりです。今後ネットワークをつくっていけると良いと考えています。