2012年2月5日日曜日

森林文化論で招いた「沢畑 亨」先生の特別講義

森林文化かアカデミーで開催される「森林文化論」

この講座に、熊本県水俣市久木の「水俣市久木のふるさとセンター・愛林館」館長である沢畑 亨」先生をお招きして特別講義をしていただきました。

沢畑さんに興味ある方は、HPをご覧下さい。 http://www2.ocn.ne.jp/~tanada/
書籍も「森と棚田で考えた」など多数です。  http://airinkan.org/

さて、東京大学卒業者である沢畑先生は、熊本に縁もゆかりもないにもかかわらず、18年前に水俣市の「愛林館」の館長に年契約で就任し、現在までに数々の実績を上げてきています。

どちらかといううと、森林文化より山村活性、山村づくりに参考になる話でしたが、山も畑も水田も川も海のも一体なのです。

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これまで放置されてきた棚田も含めて、皆で棚田を管理し、そのあぜ道に竹筒を用意し、その中に切り藁とバイオディーゼルオイルを入れて、棚田を灯すのです。
失礼ながら、これほどの田舎で約2kmにわたる棚田の火を灯すことは、幻想的以外に労力、やり甲斐、来年への目標などの点で大きな効果が上がっています。
何よりも、田舎の人々が活気づくのが一番です。

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驚くことに、「石垣積みまでワークショップ体験会」にしていました。この技術を習得できれば、農地の確保、獣害対策としての猪垣にも応用でき、大変有効なのです。
この石積み研修は、各地でやるべきです。

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途中で「就森」という面白い新語を発表されました。
これは「山村出身者でないのに、森林関係の職を学ぶこと」だそうで、田餓死「森づくり」の中には「業としての」=林業、これにたいして林家やNPO的な半分は「業」として苦労を感じない部分があるとも言われました。


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また、自分たちが対象とするお客さんには様々あり、価値観を感じる人とそうでない人、お金を払う人と支払わない人、この4つの分類でお客さんを分類するとどうなるのか。

価値を認め高額を支払うお客さんから、価値は充分理解していないが高額を支払う人、厄介なのは価値観は充分認めているのに支払う気のない人。こういう人がクレーマーになりやすい。

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顧客の満足度を三角形で示すと、客を中心に達成感、使命感、実利がある。私たちはこれを十分に満足させる必要がある。
これは主催者側も同様、主催者を中心に達成感、使命感、実利がある。私たちはこれを十分に満足させる必要がある。
さらに地域を考えて、地域を中心に達成感、使命感、実利がある。私たちはこれを十分に満足させる必要がある。

これは近江商人の経営理念に由来する「三方よし」の理念で、
1.売り手よし、1.買い手よし、3.世間よし

なのです。 ふむふむ、 商売も理論が必要と感じたジリこと川尻秀樹でした。