��月から開始した「施業プランナー研修」
平成24年度 第3回 施業プランナー育成研修 を実施しました。
今回のテーマは
1.森林状況の把握と林分調査
2.現時での林分調査
3.調査結果の読み取り方法
で、今回のメイン講師は横井教授、森林研究所の大洞専門研究員、それにジリと下野技術主査です。
最初の一時間はテクニカルセンターで、「森林状況の把握と林分調査」について、講義と受けます。
まず、今回と次回の講義の種子を把握してもらうため、
・技術・スキルのの習得・・・・知識・情報の習得、技術・スキルの習得、問題解決能力、行動・態度の変容
・現況把握調査の目的と必要性を知る。
・調査の手法とい結果の読み取り方を知る。
・将来の林型を予測する方法を知る。
・間伐木の選木方法を考える。
単に、標準地プロットいうが、理想的な標準地の取り方は?・・・・意外にわかっていない!
標準地の大きさもどうデータに影響するのか?・・・・・・・・・これまたわかっていない!
標準地をとる場所はどこでも良いのか?・・・・・・・・何となくわかるが、明確に回答できない!
今回の研修者も一見知っているようで、本当はうわべでしか知らないことが多いことに気づきます。・・気づいた人は儲けもの、あとは勉強するのみ!
重要なのは 何のために標準地を測量し、何のために胸高直径を測り、何のために樹高や枝下高を測るのか?
蓄積量・収量比数・相対幹距比・地位級・形状比・樹冠長・・・・・のため。
さあ、何のために林分調査するのか、林分調査から内を得るのかわかったところで、道具を持って森林文化アカデミーの演習林に向かいます。ここは学校に演習林が付随しているので便利。超理想的な学校です。
参加者の中には運動不足の人もいて、現場のヒノキ林に到着する頃には、息も絶え絶えの人がいました。
目的地まで弁当持参であがり、最初のポイントで測定方法の確認です。輪尺のあて方、2cm括約の読み方、直径巻き尺の使い方、・・・こんな単純なものさえ、正確な使い方を忘れている人もいます。
続いて、森林研究所の大洞さんからバーテックスの使い方を学びます。バーテックスは距離と樹高、枝下高の測定に用います。これは超音波式の機械ですので、多少の障害物があっても測定できますが、結構高価な機械。
このほかに牛方式ポケットコンパス、この扱いにも携帯電話やバーテックスが反応することを知らない参加者が多く、私からも「コンパスが電磁波に反応するのは常識ですから・・・」と「厳しい言葉を述べました。
全員が4つの班に分かれて、それそれヒノキリンで標準地作成、コンパス測量、林分調査を実施ます。なれない機械も現場経験のある研修生は、スムーズに使いこなす。下の写真は、コンパス測量とバーテックス測距です。
今回の標準地調査は約100 m2 のものと、400 m2 のものの2カ所を作成し、周囲測量したら、その中にある立木の胸高直径、樹高、枝下高、幹の特性(幹曲がり、根元曲がり、先折れ、枝太さ)などを記録していきます。
現場はシダのウラジロが多く繁茂しており、作業に難航しましました。
林分での調査を約2時間実施後に、400 m2 内の立木について
(1)間伐の割合をどうするのか。 間伐しない・20%間伐・30%間伐・50%間伐・・・
(2)間伐するなら、切り捨てか。利用か。
(3)間伐木は下層木中心か。上層木中心か。中層木中心か。劣勢木中心か。
そして、将来的に「この山をどうするのか? 次回間伐はいつで、最終収穫はどういう条件の時か」を各班の班員で話し合います。
4つの班で4つの発表があります。各々、ありますが間伐率は23%~35%程度、劣勢木間伐の傾向があるものの、切り捨て論の班や利用間伐論の班もありました。木材利用としても「パルプ材か」という意見もあり、施業上収益性が見込めない発表もありました。
さて、山でのデータ収集作業を終えた16:00から、テクニカルセンターで再度講義です。みなさん山で少々お疲れモード、最後まで厳しく研修が続きます。
最後は調査データの読み取り方と、計算ソフトによるデータのとりまとめについてです。
今回も終日、ご苦労様でした。次回は情報処理室で今回のデータをもとに、山の管理について深く考えます。
以上、ジリこと川尻秀樹でした。