岐阜県立森林文化アカデミー オープンカレッジで初めて開催した
森林空間の利用のためのベーシック ツリークライマー講習会
森林空間を利用して、レクリェーションとしてのツリークライミングを楽しむための技術を二日間に
わたって学びました。
ツリークライミングはツリークライミング専用ロープやサドルと呼ばれる安全帯、などを利用
して、樹上の森林空間を安全に 楽しむものです。今回は、愛知県の「きのぼり屋」を経営され
ている近藤紳二さんをお招きして講習会を開催しました。
参加者は森林文化アカデミーのエンジニア科、クリエーター科の学生もいましたが、愛知県
岡崎市、長久手町、岐阜県中津川市、美濃加茂市、関市など、9名が参加。
森林文化アカデミーの学生の自力建設「こならの小径」の家屋内でロープノットを中心に、ツリー
クライミング方法を勉強。
クローブヒッチ、ダブルフィギュアーエイトノット、ダブルフィッシャーマンノット、プルージック、
フィギュアーエイトノット、ブレイクスヒッチ、スリップノット(セイフティノット)など、様々なロープ
ワークを勉強しました。
夜には、ツリークライミング・JAPAN(TCJ)の 創立者で、中部大学教授のジョン・ギャスライト
さんのDVDメッセージを鑑賞。
ジョンさんがツリークライミングを始めるきっかけとなった彦坂利子さんのこと。「地球は大きな
貯金箱」の話。 ツリークライミングで重要なローandスロー、Not three D などについて学ぶ。
他にも、「進めTCJ」という木もくストレッチングの歌と映像も鑑賞。
続いて、Basic Tree Climber講習テキストを利用して、歴史や道具の名称、クライミング方法や
ルールなど様々な項目を勉強します。
さすが、日本で初めてイベントのためのツリークライミングを確立した団体、他では知り得ない
情報が盛りだくさん。
さて、今日は二日目。
最初にダブル・フィッシャーマンズループの作り方を学びました。これはツリークライミングの
システムでも利用する結びなので、みなさん真剣に学びました。
いよいよ本格的にコナラに登ります。 最初に「宜しくお願いします。」と木に挨拶する。
これがツリークライミングの基本。 次に、樹上にスローラインを掛けて、ロープをセッティング
します。
予想以上にみなうまくロープセッティングし、すいすいと樹上に登って、「はいポーズ」
クライミングして初めて知る「樹上の森林空間」 、これは、クライミングできる人にしか
分からない世界。
クライミングした誰もが、樹上でポーズを取る。 なんと、両手を離した時の方が安全なのが
このツリークライミングの特徴なのです。
「 樹上の世界って、これほど楽しく、見たことのない空間だったのか 」 と不思議がる。
途中、ケーブルテレビ「シーシーエヌ」の取材を受けました。
テレビカメラを前に、緊張している参加者、それでも楽しくクライミングを体験できました。
シーシーエヌの報道カメラマン、竹枝 舞さんの取材を受ける近藤さん。
日本でのツリークライミングの創始者、ジョン・ギャスライトさんのこと。「木と友達になろう」という
ツリークライミングの精神など、様々なインタビューを受けていました。
スローラインのトラブルシューティングも勉強。 摩擦が多い場所でのストローミング方法、
そして動かなくなった場合の、リフティングによる問題解決法など、様々な手法を紹介しました。
森林空間を楽しむためのツリーボートについても紹介。 ツリーボートでの注意事項や利用方法
その快適さについて説明を聞き、全員がツリーボートを体験しました。
一連ができたら、ペーパーテストです。
安全を確保するための「コール」、スロー、ヘデック、オンロープ、バークチェックなどなど、
そして安全を裏づける言葉、ローandスロー、Not 3Dなど、一つ一つを確認していきます。
今回、利用した自力建設「こならの小径」の地表には、新しい葉を敷き詰めて、お礼をしました。
森を利用してもらう者、森にお礼をしなくては、これが「森への貯金」です。
最後に、今回の参加者で記念撮影。
樹上からヨッサとリューくん、ほかの人は手前でアップです。
写真撮影のかけ声はもちろん、「ツリー」です。
来年度はプロ用のBAT-1,2,3も開催予定です。みなさん、ご期待下さい。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。