2013年12月5日木曜日

『森林経営計画実習』奮闘記1

林業再生講座の田中一徳です。
 
森林経営計画実習3日目です。
昨日整理したデータを持ち、3人(田中・中嶋・渡邉)で演習林を調査しました。
 
限られた時間の中で森林経営計画を作成するには3人で協力が必要です。
基礎的なデータを共有するための調査を行います。
その後、各個人でそれぞれの森林経営計画を作成することになりました。
 
昨日整理したデータは大きく2つです。
昨年の授業で先輩方が調査したデータをまとめました。
ヒノキとスギ人工林で林分ごとにプロット調査しており、データ確認と場所の特定をしました。
もう一つは、中嶋君が森林GISを利用して地図を作成しました。
林分ごとに樹種や林齢が記載されており、さらに似ている林分を同じ色に分けしました。
 
本日は始業前のA.M.8:00に学校へ集合し、演習林へ調査に出かけました。
今回の調査の目的は4つです。
「昨年のデータを自分達で再度確認してくること」
「昨年行われていない林分の確認」
「地形把握と集材システムの検討」
「演習林の将来像を検討」
 
 
 
これまで授業で何度も歩いている演習林ですが、まだ行ったことのない場所がありました。
また、森林経営計画に基づいて施業を行い、採算が合うのかどうか判断するために詳しく現状把握をしなければなりません。
時間の許す限り隅々まで歩いて見たり、簡易的な測定をしたりしました。
 
 
 
各林分を自分たちなりに評価していきます。
「間伐は必要か」
「ha(ヘクタール)あたり何本あるのか」
「平均の胸高直径と樹高はどれくらいか」
「いつ主伐をし、また再造林が可能か」
 
 
 
途中で既存の登山道の幅員を計測しました。
拡幅をすれば、森林作業道として使用できるか検討します。
 
 
 
地形もよく観察してきました。
「作業道が通せそうか」
「グラップルやハーベスタ・プロセッサは必要か」
「出材する時の山土場はどこにするか」
「架線集材か、タワーヤーダ・スイングヤーダでの集材が可能か」
など、集材システムをどうするか本当に悩ましいです。
選択した集材方法で採算が合うのかどうかが判断できず、勉強不足を痛感します。
 
今日は、演習林を縦横無尽に歩きました。
最後に登った尾根の頂上で撮影した写真です。
美濃の町並みや遠くの山並みが美しかったです。
 
 
 
森林経営計画には多くの情報と現地の確認が必要です。
実際に計画を立てている人達の苦労が身に染みてわかりました。
 
しかし、この計画は森林の将来を決めていく大切な作業です。
責任重大ですが、とてもやりがいのある事だと感じました。
 
 
 
  クリエーター科林業再生講座2年 田中一徳