誘引誘導型捕獲が成功
JIRIです。先日、12月10日、11日と『野生動物管理実習』で、岐阜大学 応用生物科学部附属
野生動物間理学研究センターの森部絢嗣先生による「くくり罠捕獲」の実習をしました。
あいにく、先日は12月とは思えないような外気温(20℃以上に)と夜中の豪雨のため、ニホン
ジカが行動せず、くくり罠にかかりませんでしたが、翌日の朝、森部先生が見回りして下さった
結果、学生が選定した三ヶ所のうち、一ヶ所でニホンジカが捕獲されました。
森部絢嗣先生によると、前日に豪雨などで移動していない条件では、翌日の捕獲率が高く
なるそうです。捕獲されたシカはしっかり前脚にワイヤーがかかっており、理想的な状態です。
もし、獣肉利用となると少しでも肉のダメージが小さい方がよいので、後ろ脚よりも前脚の方が
良いのです。 捕獲した以上、資源は少しでも有効利用すべきです。
今回も、捕獲は一ヶ所でしたが、他の一ヶ所は「空はじき」だったそうです。その原因はしっかり
前脚を罠の上に置くような小細工(枝や石による囲い込みなど)が不十分であったためと考えられ
ます。
自然界で不本意ながら増加してしまったニホンジカ、岐阜県ではその生息頭数の推定や捕獲
管理をすすめていますが、増えすぎたニホンジカばかりに愚痴を言うのではなく、私たちが積極的
にかかわって理想的な自然環境を取り戻したいと考えています。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。