エンジニア科の実習フィールドワークでは毎週,校内や学校近辺の森林を散策し,そこに生育する生物相の季節的変化を観察しています。
このところ落葉樹の展葉が一段落し,オトシブミの揺籃を良く目にするようになりました。オトシブミの仲間は,葉っぱを器用に丸めて,中に産卵して子供を育てます。その名の通り,葉っぱを丸めた後で,チョキンと切り落としてしまう種もあれば,写真のように,うまいことぶら下げておく種もあります。写真はエゴノキにたくさんできていたエゴツルクビオトシブミの揺籃です。
揺籃はたくさんぶら下がっているのですが,それを作っている姿を目にすることはあまりありません。いつの間にかコッソリつくっているのでしょうか?
いつくか木を見て回るうちに,漸く,エゴツルクビオトシブミが揺籃を製作している姿を発見しました。どうやら雌雄ペアで作っているようです。
といっても,オス(長い首が特徴)は上で見張りしていて,作業を手伝うわけではなさそう?です。
ちょっとボケてしまいましたが,下で葉を丸めようとしているのがメスです。こんな小さな虫が,体の何倍ものサイズの葉っぱをまるめるなんてすごいですね。