2011年7月16日土曜日

施業プランナー養成基礎研修 ~ 森林作業路線形踏査 ~

第六回 施業プランナー養成基礎研修 ~ 森林作業路線形踏査 ~

今回で6回目、作業路研修の2回目を実施しました。

現場は美濃加茂市の森林公社造林地と民有林で、既設の作業路からの延長線形を現地踏査しました。

指導は森林整備課技術支援室の池戸技術課長補佐、長屋技術主査、森林研究所の古川部長研究員、臼田専門研究員、それに現場を担当している森林公社の坂本さん、可茂森林組合の井戸さん、ディープフォーレストの小田さんです。

最初に、線形踏査で利用するGPSの確認とハンドレベルの精度を確認。
ハンドレベルは踏査出発前にホールの高さを読んで、誤差修正します。

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続いて、既設作業路のスイッチバックポイント、崩壊地確認をして、スタートしました。

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谷部ではどのように作業路を通すのか? 排水はどうする? 常水はどうか?
1.ヒューム管を入れるのか?
2.現場の岩や石で洗い越しをつくるのか?
3.コンクリートの洗い越しをつくるのか?
結局、ここは固い岩盤があるので、コンクリートの洗い越しに意見統一。

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ハンドレベルで10%勾配で線形を踏査します。先行してブッシュを伐採する人、ポールマン、実は先行するポールマンが良い道筋をつける才能があるかどうかがキーポイントとなります。

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現場はチャートと泥岩を主体とした地質で、写真のような石れきの多い「崖すい」では道をどうつけるべきか議論をしました。
ちなみに「崖すい(がいすい)」は 急斜面の下に風化岩屑が落下して形成された円錐状の堆積物です。堆積した粒子の大きさや形は岩盤の性質によって多様で、粒径が大きいほど、また 角張っているほど崖すいの表面勾配は大きくなります。崖すい地形は不安定な堆積地形なのです。

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最後に線形上に大きな岩がでました。写真左側。
この岩をどうすべきかを検討しました。破壊すべきか、上を通るべきか、下を通るべきか。
結局、この谷には常水はありませんが、降雨時に流水して深く洗掘された形成が見られるので、岩の上を通ることとしました。
今日一日、大変疲れました。研修生のみなさん、ご苦労様でした。 川尻秀樹

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