2011年9月26日月曜日

短期技術研修「デジタル・ストーリーテリング(DST)入門」を開催しました

9月23日(祝)~24日(土)の2日間をかけて、木育研修・第4回「伝える」ためのスキルアップ講座
として、中部地区で初めての「デジタル・ストーリーテリング(DST)」の研修会を実施しました。
講師は岐阜市出身の元NHKディレクターで、デジタル・ストーリーテリング研究所の小澤眞人さん。
今回は【森林と人をつなぐ】をテーマに、岐阜・愛知・長野から木育指導者など7名が参加しました。


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初日。まず小澤さんからDSTの作品例を見ながら解説を受けます。
DSTはいわば「写真を使った短いビデオ作品づくり」によるコミュニティづくりの手法です。
大きくは前半の「物語づくり」と後半の「映像編集」の2パートから構成されます。そして
最後の「作品上映会」を通じて、参加者相互やテーマについての相互理解を深めます。


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第1ステップ。ストーリー・サークルと呼ぶ対話形式で、テーマをめぐる一人ひとりの思いを物語ります。
ほかの人はじっと聞き届ける。この時間を通じて、テーマへの未整理の思いや伝えたい相手を意識化
します。この時間が、第2ステップの「台本作り」の土台となります。


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2日目朝。各自が宿題で書いた「台本」を小澤さんにチェックしてもらい、いよいよナレーションの録音。
そして、ナレーション音声と素材写真を使って映像編集へと進みます。Windowsのムービー・メーカー
というソフトは直感的な作業に適しています。
各人がパソコンに向かってもくもくと作業を進めます。シンとした部屋の中に、時どき「うーんこれは・・」
だとか「やったね!」とかの独り言が響きます。


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午後3時半、いよいよ作品発表の「上映会」です。今回は参加者・学生スタッフを含めて10本の
「ビデオ作品」が出来あがりました。【森林と人をつなぐ】をめぐって、各人各様の「小さな物語」が
上映されました。2日がかり約10時間におよぶ作業を凝縮した約3分間の作品は、各人の人となり
や今ここに至る思いを凝縮した印象深いものとなりました。

参加者の感想には、「勤務先のビジターセンターのイベント広報に使えそう」、「ふだん接している人
の思い(ストーリー)を改めて深く知ることができた」など、DSTの応用可能性をそれぞれに感じている
ようでした。 (記:嵯峨創平)