エンジニア科1年生は「林業の道具」について学びます。
今回は最終仕上げの2日間、最初は鉈(ナタ)です。 まず、鉈といっても片刃と両刃があり、
長さ、重さ、形、使用目的が違うことを学ぶ。
刃の角度も先と手元では違う。 鉈鞘の素材は何か? なぜホオノキなのか? 学ぶことは
たくさんありますが、頭に入ったのでしょうか?
早速、学生は購入した鉈を研いで、道具の仕込みです。最初は恐る恐る仕上砥で、慣れたら
中砥をかけてから仕上砥で、一心不乱に砥石と向き合います。
小さな砥石で鉈を研ぐには、第一に鉈を固定すること。砥石の先端を多く使うこと。
「石で研ぐんでない、砥の粉で研ぐんだ!」 、水は流しすぎるな、適度な水分が重要。など
私の声もどでかくなります。
さて、鉈と鋸も済んだので、今日のメインは「ぶり縄」です。
ロープを15mほどで切って、末端をクラウンノットとバックスプライスする。 そして棒に結び
つける。
これはぶり縄の見本、しまい方も(片づけ方)も重要です。
小さく横巻きするのは、なるべく5回以下にしましょう。縄によれたような癖がつくから注意。
さて、初登り! 今日は2段でとどめましょう。
最初は低いところで、狭い間隔でぶり縄を掛ける。 慣れるまでは安全なところで、繰り返し
練習することが重要。
樹上での体の位置、縄の引き締め方、全体のバランス。 学生は2人一組でバディを組み、
一人が登って、一人が資料を見たり、アドバイスをしたり、お互いに励まし合いながら
うまく登りました。
多くの学生が地下足袋で、一時間もすると意外にできちゃう!
少しできると、また登りたくなる。この繰り返し練習で技術を体にしみつける。これが重要!
初めは怖がっていた人たちも、ついには「余裕」のポーズ!
登るのはできても、本当は降りるときも危険。 降りようとすると、縄がゆるんでズリ落ちて
くる学生もいました。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。