2012年1月25日水曜日

「枝打ち実践」 森林文化アカデミー エンジニア科森づくり実習 in 洞戸

「枝打ち実践」 in 関市洞戸ヒノキ人工林

森林文化アカデミー エンジニア科の森づくり実習で1年生と2年生の一部学生が「枝打ち実践」をしました。指導者は原島先生とTAの藤井さん、そしてジリです。

雪のちらつく寒い中、関市洞戸のヒノキ人工林で、全員が気合いを入れて「枝打ち」に取り組みました。

枝打ちは無節の良質材生産だけのためでなく、枯れ枝を除去することでスギノアカネトラカミキリの進入を防除し、生きた枝を取り除いて林床に光を入れたり、樹冠のバランスを整えたり、さまざまな効用があります。

また、枝は単に切ればよいものではなく切断方法や枝打ち時期を誤ると、材内部に腐朽菌が侵入したり、材内部に異常な着色現象(ボタン材)が発生したりします。

今日は 1.ワンタッチラダーで登る枝打ち
2.ぶり縄で登る枝打ち
3.河野式登降機で登る枝打ち
の3種類で、手ノコによる枝打ちを実践しました。

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最初は木に登ると、何とも言えぬ不安な木の揺れに戸惑い、ワンタッチラダーでさえうまく登れなかったのですが、1時間もしないうちに全員が慣れて、見事な木登り姿を見せてくれました。

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単に登るだけでなく、手ノコで軽快に、かつ丁寧に枝打ちをして行きました。
手慣れてくれば、登っている立木から体を離して、枝を充分観察する余裕も生まれてきました。

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ぶり縄でもなかなかの登りを見せてくれた人も多く、ハシゴよりもぶり縄の方が扱いやすいと感じた学生までいました。
最後に、河野式登降機です。これは片足ずつ固定して、チェンを幹に巻き付けて登っていくものです。上に登って行くのはなんとかできますが、下に降りてくるのに苦慮していました。
しかし、これも慣れでしょうから、人によっては河野式登降機がお気に入りになります。

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「枝打ち」は最近ではほとんど実施されなくなってきましたが、良質材生産以外にも様々な効用がある枝打ちを「身をもって経験」したのです。
みんな、寒い中、ご苦労様。
綺麗になった「ヒノキ林」を見ると、気持ちいいよね! 充実感いっぱいの実習でした。

報告、ジリこと川尻秀樹でした。