クリエーター科2年生の授業で、関ヶ原町今須の択伐林を見学しました。
まずは、岐阜県が設置している「西濃実験林」の見学。
この実験林は、今須林業をPRしつつ、成長量などのデータをとるために
設けられたものです。今回は、県西濃農林事務所の林業普及指導員の
坪井さんが案内をしてくださいました。
昨年の秋に択伐が行われた林分があったのですが、ちょうど
その作業を請け負った地元の方が材の搬出に来ていました。
バックホーを使った集材を見学させていただき、また、昨今の今須林業
の話などを伺うことができました。これは、本当にラッキーな偶然
でした。
今須林業について一通り学んだ後、実験林内で最も太い木がある林分で、
択伐林施業について議論しました。実は、最近の今須では、さきほどのように
択伐が行われるのはまれで、手が入らないまましばらく放置されているため、
下層木が枯れたり衰弱したりする林分が多くなっています。
しばらく択伐が行われないとどうなるかを目の当たりにしながら、今後どの
ような施業を行っていけばいいと考えるかなど、真剣に話し合いました。
その後、場所を移動して、択伐や枝打ちが励行されている林分を見学
しました。この林分では、残念なことに冠雪害によって中層木や下層木が
幹曲がりの被害を受けていました。こうしたことも踏まえながら、先ほどまでの
林分と比較しながら、択伐林施業について考えました。
実は、今須には昨年の初冬に訪れる予定でしたが、そのときは
降雪のために行くことができませんでした。今須見学を楽しみにしていた
学生たちに、ようやく約束を果たせてほっとしています。資料などで勉強
していた現地を見られて、学生たちも得るものが大きかったのではないかと
思います。
by 横井