2012年12月3日月曜日

アカデミーの演習林にあるもの

森林文化アカデミーには33haの演習林があります。
戦前(太平洋戦争前)は、帝室林野管理局名古屋支局所管の御料林(皇室財産)でした。(明治時代、皇室の財政基盤を作るため、全国の国有林の多くを(良い森林を中心に)御料林として皇室財産にしました。だから演習林には、今でも立派なヒノキが残っています。)
   
(樹齢9096年のヒノキ林)

戦後は、一般の国有林となり、昭和45年の岐阜県林業センター(現岐阜県森林研究所)の開設に伴い、揖斐郡内の県有林と交換する形で、林業センター実験林として設置されました。
平成13年の森林文化アカデミー開校に伴い、アカデミーに管理が移管され、演習林として利用しています。
演習林の中には、車が走れる林道、小型の林内作業車が走れる作業道、人が歩く歩道が作られていて、散策することができます。(入山は許可制ですが)
これらの道を歩いていると、様々なものを見ることができますので、演習林にあるものをいくつか紹介します。(どうも本校の学生でも演習林を知っている人が少ないようなので)
  
山の神です。
毎年、4月学校が始まると、この山の神の前で入山式を行い、1年の演習林内での作業の無事を祈ります。


炭焼き釜です。(周りにあるのは、炭にする木ではなく、薪ですが。)
年に1、2回炭を焼いて、木酢液も取っているようです。


山小屋(通称「森の中の四寸傘」)です。学生が自力建設として独力で作ったものです。よく山の中腹まで重い木材やコンクリートを上げたと感心します。
  

山の尾根あたりに木道があります。こんな尾根に尾瀬にあるような木道があるのは演習林の七不思議です。(私が言っているだけ出すが) 実は、岩場を安全に通るために作ったものですが、中途半端で分かりにくいかなー。
  

スラッシュ松の林です。北米産の樹種ですが、松くい虫に強いとのことで国有林時代に植えられたものです。


あるものではないですが、演習林からの美濃市の眺望です。


紹介したものが演習林のどこにあるかは、皆さんで一度探してみてください。

瀬上副学長