2013年5月31日金曜日

せんせい、天井から何かが…!? 


我が自然体験活動指導者・インタープリター養成コースの学生部屋にはいつもいろいろな住人がいます。虫はもちろん、ヘビ、トカゲ、鳥。。。。生きてるものからそうでないものまで、

それらすべてが本や資料、インターネットの情報ではなくホンモノの教材です。現在も、マムシ、ヤマカガシ、シマヘビがいます。

そんな学生室に一昨日から不思議なものが天井からぶら下がるようになりました。

メレンゲのような、わた菓子のようなものが枝についたものがぶら~りぶらり。

実はこれ、モリアオガエルの卵塊です。




水場の上をおおうよう木の枝の上に卵を生む不思議なカエルの卵なんです。ふつうカエルというと田んぼや池などの水場で卵を産みますが、このカエルは日本でも唯一、木の上に卵を生むカエルなんです。不思議ですね。

このモリアオガエル、水場と森の両方がないと生きていくことができません。

美濃市にはモリアオガエルが暮らす素敵な環境があります。

そんな美濃市の素晴らしい自然や生き物を地元の子供たちに伝えていこうと美濃市中央公民館と連携し「いきものたんけんたい」という子供向け連続講座を実施しています。




そのうちのひとつ、モリアオガエルの観察会を今週末に控え現地の下見にいったところ、せっかく生んだ卵のしたの水が枯れてしまっていたので急遽勉強のためと救助のために卵塊を数個移動し部屋に持ってきたのでした。

あと数週もすると、この卵塊の中からおたまじゃくしが這い出してポトリポトリと落ちるでしょう。

一昨晩、昨晩と夜の行動も観察に行きました。

この卵塊を作るのは主による。卵を生む大きなメスのまわりにオスが群がり、足で粘液をかき混ぜて、卵を保護するためのメレンゲ上のカバーを作ります。

その産卵シーンは、思わず生命を感じるほどの勢いがあります。



その一部始終を目撃した学生たちは、とても興奮して帰ってきました。

こうして自分の目で見たこと、体験したことが、
将来、自然について解説する時の言葉のひとつひとつに重みを加えてくれます。

その本番が6月1日(土)に迫りました。
学生達が20人の子どもたちにモリアオガエルの素晴らしさを伝える日です。
がんばってね。

本やインターネットではない、ホンモノの教材に囲まれている森林文化アカデミー。
本当に恵まれた環境ですね。

自然体験活動指導者・インタープリター養成コース
なんちゃって先生
萩原ナバ裕作