2013年11月28日木曜日

カホンが木の上に!? いやいや実は…


カホンが木の上に?と思いきや

実はコレ、
ずいぶんと前に豊田エコの森で開催されたワークショップで作ってきたムササビの巣箱なんです。

普通、生きものの巣箱を設置するには目的がいろいろあります。よかれと思いながらも、実は生き物たちに対するマイナス面もいくつかあるので要注意!

今回は、アカデミーを訪れる人たちが気軽にムササビと遭遇できる場所づくりをしたい、森には、リスやムササビなど動物たちが一緒に暮らしていることを学生や一般の人たちに意識してもらいたい、学生の調査・観察や学びの現場のひとつになってほしい、といった教育的な理由で作ったものです。




が。。。。

連日、秋のイベントのドタバタに追われ(言い訳ですね)
設置するタイミングがなかなか作れずに昨日となってしまいました。

ずいぶんと遅れたこともあり、悔しいのでついでにもう一つ作成。今度は、製材の際に出る端材を使って、隙間だらけのでも愛嬌のある巣箱を30分程度で作り上げ、学生と一緒に持って上がりました。

ズッシリと重い荷物や道具を持って
演習林を歩き回りながら、

「どこにつけたら入ってくれそうかなぁ」
「この木からなら滑空しやすそうだなぁ」
「どうやってつけたらいいかなぁ」


真剣にムササビの気持ちになりながら学生と場所を選びます。下に落ちてるフンや、痕跡、爪痕なども頼りに良さそうな場所を探します。


子どもたちが観察(待ち伏せ)しやすいということも条件のひとつでもあります。

最終的に演習林内の3カ所に設置。
あとはムササビが入ってくれるのを待つのみです。

ちなみに、この巣箱からは温度計がついてます。
巣箱の中と外の温度が計れる仕組みになっていて、
中にムササビが入っているかどうかその温度差で
分かる(あくまで目安ですが)そうです。

このシステムもまたエコの森のインタープリターの
ヒゲさんのアイデア。ヒゲさんは動物や自然をじっくりと観察し、仮説を立て、検証しと、トライ&エラーを何度も繰り返しながらこうしたアイデアを次々と(今なお)考案され続けています。素晴らしいインタープリターですね。






さてさていったいムササビたちは入ってくれるのでしょうか。どの巣箱に入ってくれるのでしょうか。

ボロボロ、隙間だらけの巣箱が好まれる、とか
巣箱の出来よりも場所が大事、とか
いろいろな説があります。

この巣箱の穴からムササビが顔を出すのを見られるようになる日が楽しみですね。

皆さんも、アカデミーの演習林でこの巣箱を見つけたら
下にある温度計の温度差をチェックしてみてください。
条件にもよりますが、3度以上温度差あるとムササビが中に
いるかもしれないそうです。

そしてもしいたらナバかIPコースの学生に報告してくださいね。




自然体験活動指導者
インタープリター養成コース
なんちゃってせんせい
萩原ナバ裕作