2014年4月17日木曜日

森林から木材、暮らしへ


身近な自然を認識する

森林文化アカデミーでは、それぞれの講座に分属する前のクリエーター科新入生のために、アカデミーでの学習を概観し、自らの学びを考える参考にするため、全教員がリレー式に授業を行う科目があります。それが「森林から木材・暮らしへ」という授業です。

最初のステージは山村づくり講座教員による「樹木と森林、人との関わりを知る」という授業です。丸一日の座学ののち、アカデミーから半日かけて近くの古城山(標高437m)の中腹まで登ります。途中で樹木の解説や、森林の見方などを学びながら歩くので、なかなか歩は進みません。


目的地の東屋から森林文化アカデミーを見下ろすと、アカデミーが田んぼと接続し、後ろに山が控えている位置にあることがよくわかります。典型的な中山間地の環境です。結構登ってきましたね。


山村づくり講座では、樹木以外の中山間地の資源も活用して地域づくりを検討しています。ということで、身近な草も知っておかなければいけません。アカデミー近辺の開花している草本植物を15分の制限時間で学生に集めてもらいました。結果はご覧の通り。42種の草本(シダ1種を含む)が見つかり、そのうち約半分は食用にすることのできる植物でした。そして帰化植物の割合は約25%。アカデミー周辺には思ったより地域の自然が残されているのかもしれません。



地域の自然資源を活用する第一歩は身近な自然を認識することだと思います。それはすなわち人との関わりを知ることにつながります。今回の授業はそれを知るための小さな一歩ですが、歩みをとめずに学びを続けていって欲しいですね。


次回からは第二ステージ「林業を知る」がスタートします。