2014年5月25日日曜日

保育者さんの声に応えて~木育指導者セミナー1      『木育概論と園でつかうマイスプーンづくり』


「自分たちの力で木育講座をやってみたい!」


保育者の皆さんからの要望で、昨年度に引き続き、開講する木育指導者セミナーの参加者の募集を始めました。
先生が、学んでくれることはとても大きなことであると考えます。なぜなら、内容に共感して頂ければ多くの人々に伝えて頂けるからです。
「教育の成果がでるには時間がかかる」と思っていませんか?
しかし、考えてみて下さい。
木を育てる話は、2代3代後という長いスパンの話しですが、園の子どもたちが社会貢献するまで、たった20年なのです。
昨年度に研修参加された、なんと岐阜県内5園でスプーンづくりを実践して頂けました

スプーンづくりを教えるためには、立体の造形力を必要とし、板を組み上げる家具づくりとは違うスキルを学ぶ必要があります。



プロセスも重要ですが、その後、暮らしの中で使うため、「質」が問われます。大切に長く使ってもらうためには、愛着がキーワードとなります。また、食の道具は「命に関わる」ため、道具としての安全面に気を配ったかたちにする必要があります。そのための「食とスプーンデザインを考える研修」が組み込まれています。



木育概論で後、板からスタートし、糸ノコ盤~ノコギリ~小刀~ヤスリ~紙やすり~塗装~完成まで、じっくり2日間かけて学びます。実際に園児がつくる時は、ものづくり講座の授業「教材開発」にて保育士さんや保健師さんと共に開発したスプーン教材(開発秘話はまた後日)を使いますが、教えるためにはそれ以上のストック(技術と知識)が必要だからです。

 

その他、重要な研修として「樹から木を五感で感じる研修」も組み込まれています。この研修がとても重要であることが実践を通して明らかになってきました。


今回は、ホオノキを使います。なぜこの木を使うかは研修にて・・・


今年度はさらに内容をブラッシュアップし、参加者の皆さん自身の「食とからだと暮らし」を見つめ直すキッカケとなるようプログラムを構築しました。
園で実際に実施を予定される保育者の皆さん優先の研修であります。また原則各園2名の参加をお願いしています。現場で実施するためには相談できるパートナーが必要であると考えるからです。
最後に前年度参加者からの研修後のコメントから

「木からスプーンができて本当にうれしいです。初めて使う道具ばかりで(恥ずかしいのですが)不安もあり、板からスプーンが本当にできて帰れるか心配でしたが、できて自信となりました。子どもたちに「う~ん先生もわからない」では通らないので、自信をもって教えていきたいです。」
 
 
「一枚の板から作ることで、自分のまわりにあるものすべてには、誰かの思いや苦労があることを実感できました。子どもたちにも作る楽しさ、思いやる気持ちを伝えていきたいです。」
 
 
「今回の研修を通して、集中すること、仲間と一緒だとがんばれることを強く感じました。園においても子どもたちが木育を通して、自然に様々な力をつけ、自分に自信を持ち、自分を大好きな子になってくれるよう、楽しく根気よく子どもたちと向き合っていきたい。」           
                                                    20130618~19
 
 

   日 時:2014年6月19 日(木)10:00~17:00 
                     ※18:00~20:00オプション研修「食とデザインを考える研修」
              6月20日(金) 9:00~17:00

   会 場:岐阜県立森林文化アカデミー(美濃市曽代88番地)内 「森の情報センター」
         ※会場内は複雑ですのでアカデミーHP(http://www.forest.ac.jp)内の
           「アクセス」にある「構内地図」をご覧ください。
   対 象:保育関係者(定員5組10名程度。申込多数の場合は、抽選)

   研修費:ひとり2,500円程度(食とデザインを考える研修含んだ場合)




研修主任:ものづくり講座 松井勅尚