5月22日、「日本で最も美しい村」連合に加盟する下呂市馬瀬地域において、「馬瀬里山ミュージアム」設立総会が開催され、森林文化アカデミーから山村づくり講座の教員2名(柳沢・嵯峨)が出席しました。
「里山ミュージアム」ってなんでしょう? 馬瀬川の生態系と美しい農村景観を守るために「魚付き保全林制度」を創設し、住民参加で里山景観を維持管理してきた馬瀬地域が、「里山の景観を野外の博物館(ミュージアム)に見立てて、地区の景観や伝統文化、農林業の営み・日常の生活のありのままの姿を、教育の場、展示の場、おもてなしの場、滞在の場として活かし、交流人口の増加を図り、観光収入等に結び付け地域に還元する」ために設立した場と仕組みのことです。
総会を主催したのは「馬瀬地方自然公園づくり委員会」。そして同委員会の「里山ミュージアム部会」の委員として、山村づくり講座をこの3月に卒業した天池信正さんの姿がありました。課題研究で「馬瀬里山ミュージアム」の基礎研究に取り組んだ天池さんは、卒業後ただちに馬瀬地方自然公園づくり委員会に迎えられ、「里山ミュージアム」設立の中核メンバーとして働き始めています。
平成25年度に森林文化アカデミー山村づくり講座の教員学生チームが実施した「馬瀬里山ミュージアム 基礎調査」と、その成果物である「西村地区ふれあいマップ」が呼び水となって、馬瀬では農林水産省「都市農村共生・対流総合対策事業」を獲得して、組織や人員を増強して本格的に取り組み始めています。天池さんは、その地域マネージャーとしての役割が期待されています。
この日 「馬瀬里山ミュージアム 設立趣旨書」を読み上げる天池さんの姿を見ながら、これからも馬瀬と森林文化アカデミーの繋ぎ役となりながら、「里山ミュージアム」の推進者として馬瀬に欠かせない人になっていくに違いないと確信しました。
山村づくり講座 教員 嵯峨創平