2014年8月24日日曜日

魂を込めて『心柱』を伐採

自力建設湊灯台のための心柱伐採



 こんにちは、JIRIです。今日は「大安吉日」、そこで平成26年度木造建築講座主体の自力建設
プロジェクトで使用する『湊灯台の心柱』を伐採、搬出しました。

 なんで「森湊?」と思われる方、美濃市には長良川に川湊灯台があり、それの森バージョンを
つくるんですよ。これより深い話がありますが、この先はお預けです。

 この日集まったのは、木造建築、林業再生、山村づくり、ものづくり、エンジニア科の有志約20人と、杉本先生、JIRIの教員二人。 朝6:45分集合。

 昨日から用意した注連縄と紙垂を飾り、伐採のための略儀礼を実施。


 祭壇には御神酒、米、塩、野菜、するめなど。

 サカキの葉でお祓いして、「祓いの言葉」を口上し、山の神への感謝と伐採の無事を祈願する。



 棟梁の上野さんほか木造建築の稲田さん、横内さん、そして林業再生主任伐採者の遠藤さんが
御玉串を捧げます。


 山の神への祭礼の後、胸高直径40cmのヒノキの根元に御神酒を捧げます。

 木造建築の三人がそれぞれ三方向に御神酒を注ぎ、最後に山側に三人で一緒に御神酒を
捧げます。

 伐採対象木には「与岐(よき)立て」の儀式も行いました。

 山の神から「伐採しても良い」とのお返事を頂けたものとして、これから与岐入れ式を執り行い
ました。


 今日参加した全員が一回ずつ、伐採対象木に与岐を打ち込んで、受け口を造ります。

 みな慣れない様子で、へっぴり腰で、見ている方が冷や冷やします。


  さて、あまりにも見ていられないので、主任伐採者の遠藤さんがハスクバーナ346のエンジンを
掛け、受け口づくりをしました。

 「さすが若!、かっこいい」なんて声も上がるほど、うまくチェンソーを操作して受け口完成。


 
 追い口は、また全員参加で下のような手鋸で鋸挽きに挑戦しました。
 
 しかし、これも見ておられず、またまた主任伐採者の遠藤さんが、チェンソーで追い口を入れ
てくれました。

 クサビを2本打って、少しチェンソーをふかすと、「ミシッ ミシッ」と音がし始め、遠藤さんもチェン
ソーを持って待避。
 すると見事に、目標方向に寸分違わず倒れ込んでいきました。


 今回は森林文化かデミー演習林の皆伐地で対象木を探しました。

 切り株を切り直して平らにし、そこに伐採木の「梢」を挿して、山の神に感謝を伝えました



 伐採地は、斜度30度ほどで結構急斜面ですが、これから約11mに造材して、製材工場近く
まで運ぶ仕事が残っています。


 演習林から下ろしてきた心柱、何と言っても長く、思い。

 丸太を下にかって、その上をスライドさせながら、皮むきポイントに移動。 途中に音頭取りの
ベン君が丸太の上で応援?

 一連の作業すべてが「現場合わせ」、見方によっては「思いつき」の有様。立ち会う教員も大変。


 意味もなく樹皮を剥いでも仕方ないので、ヒノキの内皮を編み材として収穫することも提案。
早速、手際よく樹皮を剥いで、「きれいだ」と歓声が上がる。

 そこで、「内皮を剥ぐと、材表面に糖類があるから少し甘いよ」と言うと、全員が丸太を舐め始め
る。 そして剥ぎ終わったら、丸太を水洗いして最終仕上げ。


 さて、今日一日が終了したため、「一本締め」で感謝、感謝、みんなご苦労様!

 結構な満足感を得た一日となったのです。


 以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。