2011年8月29日月曜日

こんなん咲いてました84

気がついたらあっという間に夏が終わりかけています。前回の「こんな
ん咲いてました」は梅雨直前の投稿でしたので、いかに時間が経つのが
早いことか、実感できます(単にサボっていただけかもしれませが・・)。

日中の暑さはともかく、朝晩涼しくなって過ごしやすくなってきた今日
この頃ですが、通勤途中にかわいい花が咲いています(下写真)。ぱっ
と見はアサガオに似ていますね。もうひとつ言うと、道ばたの雑草であ
るヒルガオやコヒルガオ(8年前の「こんなん咲いてました10」で紹
介)の花にも似ています。ですが花の直径は3cmくらいしかなく、とて
もかわいらしい印象です。葉の形はスコップの刃の部分みたいでおもし
ろいですね。

110829Convolvulus1.jpg


この植物は「セイヨウヒルガオ」といって、ヨーロッパ原産の帰化植物
です。戦後輸入された農作物と一緒に混入した種子が運ばれ、全国に運
ばれていって今では北は北海道から南は九州まで全国でみられるそうです。

実は私が毎朝みているこの花、7月の最初から8月の終わりの今の時期
まで実に長い期間咲いています。ツルが伸びると同時につぼみがつき続
け、ひとつの花はすぐ終わってしまいますが、株全体としてはずっと咲
き続けているのです。実はセイヨウヒルガオは自家不和合性といって、
自分の花粉が雌しべに受粉しても実ができない性質をもっています。で
すからいっぱい花が咲いているようでも、それがすべて一つの株であっ
た場合、種ができないという困った事態になってしまいます。

長期間咲き続けるのは、身近に他の株がないため、どこか遠くから昆虫
が他の株の花粉を運んでくれるのをじ~っと待ち続けているからなのか
もしれません。アスファルトの隙間から生えているたくましいセイヨウ
ヒルガオの花も、そういう目で見てみると、健気に見えてきませんか? 
こういう草も、雑草といって刈ってしまわずに、できるなら夏の間だけ
でも眺めていたいものですね。