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グリーンウッドワークは、機械が発明され、電力が普及する前の木工のやり方です。人力だけで木を加工してものをつくるには、どんな木が割りやすいとか、生の木はどの方向へどれだけ縮むなど、木の特性をよく知っていなければなりません。
それが家具職人の技術向上に役立つということで、飛騨木工連合会からお話をいただいたのが3年前。以来毎年、連合会の加盟企業の職人さんたちにグリーンウッドワークを教える研修を、森林文化アカデミーが行なっています。
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飛騨といえば、90年あまり前に西洋の曲げ木椅子をつくり始めたのが、家具産地としての起源です。しかし当時すでに木工は機械化されており、その後も技術革新が進みました。丸太をクサビで割るところからの椅子づくりは、やったことがない職人さんばかりです。つまり飛騨の家具産地は歴史上はじめて、この研修で「椅子づくりの原点」を体験することになったわけです(大げさですね!)。
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今年つくるのは「ラダーバックチェア」。飛騨産業、柏木工、日進木工、シラカワなどから12人の参加者が集まりました。中には勤続50年近い大ベテランの職人さんもいらっしゃいます。時間の制約もあったたため、2人1組で4日間で完成させるプログラムを組みました。
はじめてとは言え、そこはさすが飛騨の匠たち。手際よく、美しい椅子を完成させました。
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最後に参加者からひとことずつ感想をいただきました。
「毎日会社で機械を使った曲げ木はやっているが、今回こんな簡単なことで曲げ木ができるんだとすごく感動した」
「会社では木材を規格品として扱うが、グリーンウッドワークでは木材の動き、収縮を逆に生かして、木とうまく付き合いながら作っていくところがいい」
「昔からの家具の作り方や形を学ぶことによって、これからの家具のデザインを発展的に考えていくことができるので、いい勉強になった」
などなど。
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この研修、来年以降もぜひ続けていこうと話しています。来年は「ウインザーチェア」に取り組む予定です。座面に岐阜県産のヒノキを用いるなど、材料の地産地消もテーマにしていく予定です。グリーンウッドワークが飛騨の家具づくりに、新しい風を吹き込むかもしれませんね!
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ところで、このラダーバックチェアづくり、一般の方でも体験できるんですよ!
森林文化アカデミーとNPO法人グリーンウッドワーク協会の共催で、9〜10月にラダーバックチェアづくりの講座があります。詳しくはこちらをご覧ください。
文責・久津輪 雅
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(おまけ)ミナモも座り心地のよさに大感激〜!