2012年8月11日土曜日

福島のお母さんたちと木の家づくり




8月6日から11日まで、福島県から30人ほどの親子が森林文化アカデミーにやってきました。岐阜県内のNPO法人が主催したプログラムで、「原発事故の影響で生活や遊びが制限されている子どもたちに、思い切り外で遊ぶ時間をつくってあげたい」という目的です。

ちょうどその期間中、ものづくり講座では「グリーンウッドワークの椅子づくり」の実習中。福島の子どもたちが遊ぶかたわらで、丸太を割り、ザクザク木を削っていました。するとお母さんたちが興味深そうに寄ってきて、「私たちも何か作りたいんですけど・・・」。そこで、ちょうどお盆明けに札幌でやることになっていた「木の家づくり」のプログラムを体験していただくことにしました。

木の家づくりは、断面が家の形になるように木の棒を削り、ノコギリで切り分けて、屋根に色を塗ったり窓型の焼印を押したりして仕上げます。2〜3時間あれば、小さな家が何個も作れるのが魅力です。


さっそく、お母さんたちにも削り馬にまたがって削ってもらいました。椅子づくりの実習はしばし中断。学生たちも、お母さんのサポートに加わります。


ところが半日で終わると思っていたら、次第にお母さんたち、熱が入り始めます。面取りも、色塗りも、焼印押しも一生懸命。「子どもたちのことを忘れて、久しぶりに無心になれる!」とのことでした。


結局、3日がかりで完成。最終日には、できあがった家を並べて撮影会をしました。
色とりどりの家が並び、おとぎ話の街のようです。
お母さんたちからは、楽しかったととても喜んでもらえました。ものづくりを通してささやかなお手伝いができて、こちらも嬉しかったです。福島に戻ったらこの小さな家を部屋に飾って、楽しかった岐阜での夏を思い出してもらえたら、と思います。