2013年5月10日金曜日

森林経営計画の要  施業プランナー 育成研修 始動 平成25年度第一回開催

平成25年度の第一回 「施業プランナー」 育成研修
                           を開催しました。


 平成23年度から岐阜県立森林文化アカデミーで開催している「施業プランナー」研修の基礎編に
相当する育成研修第一回目を開催しました。


この写真はアイスブレイキング中の研修受講者


 今年も5月10日から翌年の2月21にまでに及ぶ、全17日間の研修の幕が落とされました。

 今回も担当はJIRIと下野さんのコンビ。 これに様々な講師をお迎えして研修を進めます。


 最初に森林文化アカデミーを代表として桂川 淳 副学長兼事務局長が歓迎のご挨拶と施業
プランナーへの期待の言葉が投げかけられました。
 
 続いて、県庁森林整備課の古沢さんからも、施業プランナーの重要性について、お言葉を
頂きました。


 今回の研修には総勢17名、内訳は森林組合から10名、林業事業体3名、建設会社3名、公社1名
です。

 さて、最初の講師は県庁の森林整備課技術支援係の藤下さんから、「施業プランナーと森林経
営計画」 と題して、講義して頂きました。

 


 


 森林・林業再生プランの産物「森林経営計画」、これは事業経営の設計図であって、森林経営
計画は補助金をもらうために立てるものではない。

 木材の安定供給、遊離販売に必要となる基礎データをしっかり調査しなければ、経営はでき
ません。



 施業プランナーの役割はその「森林経営計画」の作成・実行管理・見直しの中核を担う。

 これからの森林整備、管理、経営は施業プランナーの腕にかかっています。


  藤下さんからは、こうしたものだけでなく、ご自身が見聞されたドイツ林業、フォレスターについ
てもお話し頂きました。



 さて、2人目は森林文化アカデミー 林業再生講座講座長横井教授です。

 横井先生には 「森林経営のための目標づくり」と題してお話し頂きました。
そもそも「経営」とは何か。 「森林経営の事業目的」は何か。「森林経営の主体」は?
 これまでは森林の経営主体が不在であったが、これからは経営主体が存在。
 所有と経営を分離させることで、森林経営計画を一層推進できる体制が完備。


 施業プランであるならば、一連の 「作業」 を積み重ねた 「施業」 になるような計画をしなくては
ならない。
 将来の目標林型を示した上で、そこに至る道筋を示し、そこに至るための作業を提案する。 



 いつもながら、しっかりした哲学のある講義内容でした。やはり、横井先生に講義してもらって
大正解だったと感じたのです。


 午後からは施業プランナーの大先輩、大原林産 代表取締役小森さんによる講義。
「森林経営計画樹立にあたって ~先輩プランナーからのアドバイス~ 」

 
 森林所有者の立場に立って森林経営計画を立てる。いかにして、森林所有者と顔見知りになり、
お得意様になってもらうのか。本来なら企業秘密的なことまで、後輩プランナーに語って下さいま
した。


 小森さんは自分がプランナーである以上に、フォレスター的であり、目標達成のために熱心な
情報収集をされています。

 施業プランナーという研修は何のために受けるのか、研修のメリットは何か考えるのではなく、
自分自身で研修中にメリットを探すことの重要性を話されました。

 自分自身のネットワークを構築することの重要性、業界で有名な方々とのコネクションまで、
さまざまな切り口の話をされました。




 「森林経営計画」を作成するにあたって、

     「仏つくって、魂入れず」となってはいけない。
     「安易に長伐期施業を目指すと言うべからず」・・・・・なるほどと思うことばかり。


 
 さてさて、朝の9時30分から始まった研修ですが、初日から予定時間オーバーの研修となった
のです。
 
 講師の藤下さん、横井さん、小森さん、有り難う御座いました。17名の研修生とそれをサポート
して下さる普及員の皆様、今年も頑張りましょう。
 
 以上報告、ジリこと川尻秀樹でした。