2013年6月5日水曜日

林業IT 「アカデミー演習林の林分をGIS処理」 エンジニア科2年生 最終回

 エンジニア科2年生の 「 林業 I T 」、本日が最終回



 エンジニア科2年生が森林GISのさわりを学ぶための「林業 I T 」も今回で最終回。
メイン講師の中島義雄さんとJIRIで、前回測定した森林文化アカデミー演習林の小班(ニ-8小班)
の測量データ、測樹データをコンピュータ処理しました。



 最初は測量データと森林簿データがうまく図面上で合致しません。
  そこでアカデミー小班界というポリゴンデータを、①トポロジ と ②エディタ をつかって
 ベクトル編集し、下の写真のように実測地のデータ突合をさせます。
  ニ-8小班は1.41haほどです。


 実測量したニ-8小班の林分概況を、森林簿データや航空写真データをもとにバーチャルな
資源量把握を試みました。

 下の写真の正方形の標準地(20m×20m)中のグリーンポイント(・)は、航空写真上で樹冠を
ポイントしたものです。

 また、オレンジの細長い長方形は、学生が実際に測樹したラインプロット(4m×25m)です。



 標準地4ヶ所を各班でカウントしたところ

                  樹高(m)  本数(本)  材積(m3)
 
 
              
          標準地1   16.7     325      204

          標準地2   24.0     775      616

          標準地3   19.5     400      336

          標準地4   21.2     501      439

           平均    20.4      500                398   本数は398本、材積398m3/ha
 

                これを実測値と比較すると、実測値の本数は725本、材積292m3/ha



                現実の林分は測樹しなきゃ分からない!


 下の写真は、写真の左上がアカデミー、写真中央右下のブルーラインで囲まれたのがニ-8小班



 ではGISデータ上で間伐計画を考えるとどうなるのか。

 森林簿データから  ①過去3年間のうちに間伐されていない場所を探し、
              ②第一林種が「すぎ」または「ひのき」の針葉樹人工林であり、
              ③8~12齢級の指定をして、  間伐できそうなところを抽出してみます。

    レイヤプロパティの「フィルタ設定」で、条件式を入れていきます。


 そして得られた結果が下の写真のように、




 今回は「アカデミー演習林の林分をGIS処理」するものでしたが、これでもGISのほんのさわり
部分しかできていません。

 実際には就職先で、何度もGIS操作することが重要ですので、頑張って下さい。

 以上報告、ジリこと川尻秀樹でした。