エンジニア科2年生の 「 林業 I T 」、本日が最終回
エンジニア科2年生が森林GISのさわりを学ぶための「林業 I T 」も今回で最終回。
メイン講師の中島義雄さんとJIRIで、前回測定した森林文化アカデミー演習林の小班(ニ-8小班)
の測量データ、測樹データをコンピュータ処理しました。
最初は測量データと森林簿データがうまく図面上で合致しません。
そこでアカデミー小班界というポリゴンデータを、①トポロジ と ②エディタ をつかって
ベクトル編集し、下の写真のように実測地のデータ突合をさせます。
ニ-8小班は1.41haほどです。
実測量したニ-8小班の林分概況を、森林簿データや航空写真データをもとにバーチャルな
資源量把握を試みました。
下の写真の正方形の標準地(20m×20m)中のグリーンポイント(・)は、航空写真上で樹冠を
ポイントしたものです。
また、オレンジの細長い長方形は、学生が実際に測樹したラインプロット(4m×25m)です。
標準地4ヶ所を各班でカウントしたところ
樹高(m) 本数(本) 材積(m3)
標準地1 16.7 325 204
標準地2 24.0 775 616
標準地3 19.5 400 336
標準地4 21.2 501 439
平均 20.4 500 398 本数は398本、材積398m3/ha
これを実測値と比較すると、実測値の本数は725本、材積292m3/ha
現実の林分は測樹しなきゃ分からない!
下の写真は、写真の左上がアカデミー、写真中央右下のブルーラインで囲まれたのがニ-8小班
ではGISデータ上で間伐計画を考えるとどうなるのか。
森林簿データから ①過去3年間のうちに間伐されていない場所を探し、
②第一林種が「すぎ」または「ひのき」の針葉樹人工林であり、
③8~12齢級の指定をして、 間伐できそうなところを抽出してみます。
レイヤプロパティの「フィルタ設定」で、条件式を入れていきます。
そして得られた結果が下の写真のように、
今回は「アカデミー演習林の林分をGIS処理」するものでしたが、これでもGISのほんのさわり
部分しかできていません。
実際には就職先で、何度もGIS操作することが重要ですので、頑張って下さい。
以上報告、ジリこと川尻秀樹でした。