2013年7月5日金曜日

遠路ケニアより来客

今日は,JICAのプログラムの一環で,独)森林総合研究所 林木育種センターに研修に来ているケニアの森林研究所(Kenya Forestry Research Institute)の研究者のOmondiさんとJohnさんが本学を訪問してくれました。林木育種センター研究員の花岡博士とJICAコーディネータの稲留さんも同行してくれました。

まず,副学長から本学の説明を受けた後で,本学を回り,研究室にいた先生・学生らに研究や授業の話をしてもらいました。その後,学内に植栽してある日本の樹木を,歩きがてらいくつか紹介しました。ケニアは赤道直下で乾燥した気候の場所が多いため,疎林が多く,日本のような森林は少ないそうです。

お昼を道の駅「にわか茶屋」でとった後,本学にもどり,午後から研究セミナ(Forest Genetics Seminar)を行いました。まずは私(玉木)が以前から取り組んでいる研究(Conservation genetic studies in Magnolia stellata|シデコブシの保全遺伝学的研究)について発表を行いました。貴重な意見をもらうことができ,今後の参考になりました。

続いて,Omondiさんから,ケニアの森林研究所で行っている研究(Development of drought tolerant trees for adaptation to climate change in drylands of Kenya|ケニアの乾燥地における気候変動に対する適応のための耐乾性品種の育種)の紹介がありました。Omondiさんらの研究対象種はMelia valkensiiAcacia tortilisで,年間降水量が200 mm以下の乾燥地にも生育できる樹木だそうです。林木育種センターの花岡博士とともに,対乾性や成長の速さなどを目的とした育種はもちろんのこと,自生地での保全にも取り組んでいるそうです。今後の研究の進展が楽しみです。

セミナの後,最後に記念写真を撮って解散となりました。左から林木育種センター研究員の花岡博士,Johnさん,私,Omondiさん,JICAコーディネータの稲留さんです。本日は貴重なセミナをありがとうございました。