2013年8月14日水曜日

木造建築の新しいかたち(その25)

 木造建築の構造を勉強したい方々が集まった勉強会「木質構造アカデミー」が始まりました。全6回のシリーズです。第3回目のテーマは、横架材の断面算定でした。

 「横架材の断面算定は木造建築の許容応力度計算の縮図である」と、よくお話しさせて戴いております。許容応力度や許容たわみなどを算出し、生じている応力度やたわみと比較する。このようなことを理解できれば、木造建築全体の構造計算(もちろん計算式などは違いますが・・・)も大まかには同様な考え方ですので、計算の流れのコツをつかむことができると思います。


まずは基本的な講義です。


 設計している対象が同じ部材であっても、木材には強度の種類がたくさんあって強度が変わるんですよ、荷重の大きさも荷重継続期間によって変わるんですよ、50年度のたわみもチェックしなければなりませんよ、などお話しすると、建築実務の方々もちょっとびっくりします。


モデルプランを用いて横架材の断面算定を行います。


岐阜県産スギ横架材のスパン表を用いて断面を求めます。

 通常の木造住宅の規模であれば、1時間もかからずに横架材の断面算定は完了しますよ、というお話にも、当初建築実務の方々はびっくりしておりましたが、実際に演習してみると30分ぐらいで説いている方もおりました。

 横架材の断面算定は食わず嫌いなだけで、食してみると非常に簡単であることを実感して戴いたと思います。・・・私の教え方がうまいのかなぁ(笑)