コミュニティビジネス起業論です。
耕作放棄地,限界集落,山村荒廃,空き家増加…
みなさんもこういう言葉を聞いたことがあるでしょうか?
現状の社会システム,経済システムでは解決しきれない問題が
各地でたくさん起こっています。
これらの問題に対しては,
ボランティア的な活動や行政支援などの解決策が試みられていますが,
持続的に活動を行うのは,なかなか難しいものです。
そこで注目されているのが,
採算の取れるビジネスの手法を用いて解決していく,
『コミュニティビジネス』あるいは『ソーシャルビジネス』
という手法です。
この授業では,地域に潜むいろいろな課題を発見し,
「採算性の取れるビジネスプランを提案する」
ことが最終的な課題です。
今日はコミュニティビジネス起業論の2回目です。
岐阜県の山県市の北山地区にお伺いし,地域資源の調査を行いました。
農家レストランのお母さん方,山県市の地域おこし協力隊,集落支援員の皆様に
案内していただきました。
この回の狙いは農山村のいろいろな資源をビジネス視点で見るということで,
【ばしょ】:農地,山林,景観などなど
【もの】:特産品,観光施設,空き家などなど
【ひと】:商店主,婦人会,消防団などなど
【とき】:遺跡,お祭り,言い伝えなどなど
といった視点で地域を観察していきます。
地域の人にお話しを伺いながら,どんな資源があるかを
調査していきます。
ちなみに真ん中にいるのは学生で,
その両隣が地域のお母さん方です。
とても素晴らしい景観です。水の透明度がとても高いです。
右上での建物では,長野の善光寺の石を持ってきて祀っているそうです。
遠くて誰もが本物の善光寺に行けるわけではなかったので,有難かったそうです。
こういう言い伝えも地域の重要な資源です。
また農家レストランのお話しも伺いました。
お話を聞いた段階では,開業に向けて準備中でした。
地元の食材を生かしたメニューの開発をしたそうです。
なかでもこの地域のサトイモは,土地が痩せたところで育っているため,
とてもおいしいそうです。
ちなみに昨日(10/26)に開業しました。
レストランの名前は「舟伏の里へ おんせぇよぉ―」です。
嵯峨先生が行ってきて,写真を頂きましたので,
紹介しておきます。
レストランのお母さん方です。とてもやさしそうな笑顔ですね。
台風が来るということで,天気が心配でしたが,
初日からとても活況のようです。
ランチです。彩り豊かでとてもおいしそうですね。
ざっと1時間程度でしたが,北山地区について
いろいろ調査をすることが出来ました。
ご案内いただいた皆様方,ありがとうございました。
さて次の授業では,これらの数字を他と比較しながら,
規模感を掴んでいきます。ビジネスプランへの落とし込みに
つなげるために必要な作業です。