2013年11月25日月曜日

馬瀬川のアジメ漁、山の神、土室や風穴を訪ねて「里山ふれあいマップ」基礎調査


今年の地域計画法演習は、下呂市の馬瀬地域を対象に展開しています。「馬瀬里山ミュージアム」づくりへの第一歩として「里山ふれあいマップ」を作成するために、住民集会でお聞きした馬瀬の良い所をGPS端末で位置情報を記録しながらデジカメで撮影する調査を行っています。

第2回調査の11月19日。最初は、馬瀬川上流漁業協同組合長Oさんのご案内により、伝統的な漁法である「登りえ漁」を実地で見せていただきました。伏流水が湧き出ている河原に「アジメ穴」と言われる直径1mほどの穴を掘り、写真中央にある「登りえ」という漁具を沈めて、越冬のために川から上がってきたアジメドジョウが「登りえ」に入っていたころを見計らって引き上げ、アジメドジョウを捕まえる漁法です。馬瀬では今でも12~13人の方が漁を行っています。


 
続いて、アスナロの大木の根元に置かれた「山の神」に案内していただきました。「山の神」周辺は以前は森林でうっそうとし、サルがよく出没していましたが、里山の整備をした後はサルが来なくなったとのこと。獣害対策には人の手を入れることが重要であると改めて感じました。
 


午後も、モデル地区となるN集落を歩いて、あるもの探しを行いました。これは蚕の土室(ドムロ)。蚕の幼虫を土室で一括して温度管理して、孵化させたら周辺の地区の養蚕農家へ配る所。現在は物置になっていましたが、歴史を感じさせる建物でした。



ここは、とあるグループの憩いの場「彦ちゃんハウス」。薪ストーブや炭焼き釜が置かれており、「男の隠れ家」みたいな場所になっていました。外部には年に1回だけイベントで開放しているとのこと。炭焼き体験などでもっと多く利用できるのではないかと思いました。
 
 
 
最後は馬瀬北部にある風穴を見学しました。岩の間からいかにも冷気が出ている雰囲気で、周辺の岩は苔むしており、神秘的な感じ(パワースポット)でした。
 


今後は今回見学したスポットを参考にして「里山ふれあいマップ」づくりを行っていく予定です。地域計画法演習では、今回の授業だけでなく、これからも馬瀬と関わり続けていく予定です。今後も授業の内容を随時お知らせいていきたいと思います。

 
報告  山村づくり講座1年 最賀 哲司