治山防災GISと森林情報システムを学ぶ
クリエーター科林業再生講座1年生の「森林情報」、この科目では林業で利用される森林GISを
中心に岐阜県庁で行政が利用するGISや森林組合のGISなど、様々な森林情報システムについて
学びます。
今回は県庁の農山村GISルームで、治山課の梶浦さんに「治山防災GIS」について、林政課の
川村さんに「岐阜県における森林GIS」について、講義と演習をして頂ました。
梶浦さんからは、治山事業の概要から開設して頂き、治山の役割や治山事業について、また
治山GISの活用としての災害報告、計画策定・管理、治山ダム工設計支援、治山ダム工の放水
計算・安定計算、治山施設・治山台帳管理、産地災害危険地区管理機能、解析機能について
詳しく説明を受けました。
上の写真で、小流域の渓流を選択するとその集水面積を自動的に測定表示(青線で囲まれた部
分)、そこに一定の降雨があって土砂が流出するのを予測解析します。
シミュレーションすると、上の写真の青色網掛けしたような場所に土砂が発生する可能性が予測
されました。これには(1)斜面傾斜、(2)降水量、(3)土層深から氾濫域を推測しており、実際の
災害との的中率は8割ほどとのこと。
こうしたGISはCADと違って、属性データによって見落としなく予測でき、こうした予測をすることで
地域住民が理解しやすく、かつ事業も円滑にすすめることができるそうです。
岐阜県では県下の治山施設約70,000施設をこの治山防災GISで管理しています。
次ぎに、林政課の川村さんから、森林GISについて講義と演習を実施して頂きました。
GISとは何か。その周辺技術は、岐阜県における森林GISの歩みから、森林文化アカデミー周辺を
サンプルに演習も実施手もらいました。
森林GISと森林計画との関係から始まり、岐阜県の森林・林業施策の基礎資料としての活用事
例や現場での活用事例、森林施業計画での活用事例、造林補助金申請などでの活用事例、林道
などでの活用事例を学びました。
最後に森林GISの利点は 『何度もシミュレーションでき、視覚的に判りやすい』 ことだと、
川村さんからお話しがありました。
今回は川村さん、梶浦さん、岐阜県林政部のみなさま、お世話になりました。
以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。