2014年1月15日水曜日

目指せ優良材生産! 枝打ち・ ぶり縄 奮闘記

ヒノキ優良材生産のための一手段、『枝打』
 
 

  エンジニア科の『森づくり実習 冬季編』、今回は関市洞戸で「枝打ち」の実習です。今回は原島、辻、JIRIの3人が引率教員です。

 最近では枝打ちをすることも少なくなりましたが、流通段階の原木価格を見ると、適期に正しい
枝打ちを、適量施した原木は高値で取引されています。

 また枯れ枝があると「スギノアカネトラカミキリ」による食害材(通称:枝虫材)が発生してしまい
ますが、枝打ちで枯れ枝をしっかり除去することで、これも防げます。
 

 最初に、本日利用するぶり縄、ラダー、ペッカーラダー、昇降機、そして安全帯について原島先生
が説明。


 続いて、JIRIが枝打ち道具の一部について説明。一番下の横向きが「枝打ちクラブ」、下から
2番目横が「枝打ちばさみ」。
 上段の左から、「枝打ち鎌、越前鉈、お多福鉈、今須鉈、鰻鉈、片刃鉈(これは比較用)、枝打ち
与岐、枝打ち鋸小目、枝打ち鋸」です。枝打ちの鉈や与岐は両刃です。

 枝打ちは、生枝の基部の膨らんだ枝隆(枝座)を傷つけてはダメ、ボタン材の原因になるよね。
また枯れ枝は幹に平滑に切らないと死節が発生することもある。
 注意点は数多く、材価を上げるはずの枝打ちが、材価を下げるようにならないこと。


 続いて、原島先生が、ラダーの使い方やぶり縄の使い方を伝授。
いとも簡単に樹上へ向かう姿に一同感動! 安全帯の装着などのポイントもしっかり学びます。



 さて、学生も実践です。樹齢30年生のヒノキ林で、最初はラダーで登り、その上にぶり縄をかけて
登る方式で枯れ枝打ちをし、生枝も少し枝打ち開始です。




 登る要領がつかめ、作業に余裕が出てきたところで、「はいポーズ」。
最初は怖々でしたが、一時間もすると、後ろを振り返る余裕も出てきます。


 若いだけあって学生は、次から次へと新しい木に登り、枝打ちをしていきます。
9:00にアカデミーを出発して16:00、急斜面での危険な作業でしたが、全員ケガもなく、
帰路についたのです。

 今回もみなさん、ご苦労様でした。

以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。