2014年9月7日日曜日

アーボリストのための安全リギング

Arborist®のためのRigging技術


 JIRIです。森林文化アカデミーの短期技術研修、「樹上移動のためのアーボリスト研修」の3日
目、今日は最終日です。

 アーボリスト( Arborist®)にとって樹上での剪定や枝下ろしのための安全なリギング(Rigging)
を内容とするBAT-2(Basic Arborist Training - 2)を学びました。
 参加者はエンジニア科の亀川さん、クリエーター科の笠木さん、ほか林業事業体や森林組合、
造園業の方々。

 最初にATIの森田トレーナーからアジャスタブルスリングやポータラップ、リギングブロックなど
について説明、時折、アシスタントの和田さんやJIRIも追加解説。

 リギングブロックのプーリー部にはロープ直径があるので、その点も重要!餅は餅屋なので、
ほかのプーリーでは代用できないことも説明。


 TREE PRO RIGGERやINVERT-a- Wrapの取り付け方も、実践の中で学びます。
富山県から参加の金山さんも、すぐに出来るよう何度も挑戦しています。

 このTREE PRO RIGGERは利用しやすく、優れものです。


 樹上ではトレーナーアシスタントをつとめる和田さんが、胸高直径約70cmのタイワンフウにクライ
ミングして、枝下ろしの準備です。

 写真の到達地点は樹上15mくらいの高さで、そこにリギングロープをくくりつけます。


 和田さんは樹上で大忙し、枝切りは受け口づくり、Kerf Cuttにつづき、リギングのためのロープ
ワーク、そして追い口切りです。

 下ろす枝にはタグライン(Tag Line)も設定して、着地点まで誘導します。


 切断する枝によっては上側に受け口をつくり、それをサポートするようにフィドルブロックで枝を
上側に押し上げます。

 リギングシステムは2つのポータラップとフィドルブロックで完璧です。



 リギングロープとタグラインで太い枝も、狙い通りに下ろすことが出来ました。
リギングロープは荷下ろし専用の13mmロープ、それを参加者自身が操作して順調に作業が
進みます。


 リギングの中では、タグライン、ジップライン、スピードラインなど、様々な手法を体験しました。
樹上の和田さんの指示で、ポータラップに巻き付けるリギングロープの量を決め、合図に準じて
手際よく枝下ろしします。


 道路面では枝葉の散乱防止、路面の損傷などの点から、切断した枝条はスピードラインで路肩
に寄せて下ろしました。

 森田さんの指示通りに参加者がリギングロープを操作して、安全に枝を下ろします。


 参加者のうち2人の方が樹上での作業も体験。
不安定なポジショニング、慣れない仕事、そして緊張のため、思い通りの作業が出来ません。

 和田さんが簡単そうに枝下ろししていたのが、如何に大変な作業をしていたのかを、樹上に
行ってみて初めて気づく。


 森田さんからは、グラウンドワーカー(地上作業員)は何をすべきかについても説明があり、
道具の使い方、選び方、組み合わせ方法などについても、何度も説明がありました。


 さて、最後に参加者の方々とタイワンフウと記念撮影。
  みなさん、3日間ご苦労様でした。今回学んだ技術を安全第一に復習し、更なる上を目指して
 頑張って下さい。


http://gifuforestac.blogspot.jp/2014/09/blog-post_6.html


 以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。