「奥会津はまるごと森林文化の宝庫!」
森林文化アカデミーでは毎年2年生を連れて国内各地へ研修に出かけています。今年ははじめて東北へ出かけました。バスで片道8時間もかかるのですが、なにより独自の森林文化を持つ奥会津を見てみたい!という理由と、3.11後の社会を考えるきっかけとしたい、という理由からです。
9月24日から27日まで、3泊4日で福島県三島町と只見町を訪ね、お腹いっぱい胸いっぱい、あふれるほど多くのことを見て、聞いて、学んできました。ここでは私たちが学んできたことを、写真でご紹介します。
三島町は日本有数の桐の産地。この桐林は15年生で、三島町が直営で育てている。
まっすぐに伸びる桐の幹。
最も付加価値の高い用途、「琴」の長さに合わせて、枝打ちなどの仕立てがされている。
こちらはなんと1年目の苗畑。肥料を多く与えたら育ちすぎたとのこと。
桐はたくさんの肥料やこまめな消毒を必要とし、まるで林業というより農業みたい。
桐タンス会社での「乾燥」の様子。
桐は雨ざらしにして「アク」を抜く、独特の乾燥方法をとる。
三島町で作られる美しい桐タンス。
かつて町内で作られていなかったが、桐材に付加価値をつけるため外から職人を招いた。
ケネディ駐日大使も購入したという桐の米びつ。
三島町の生活工芸館。
山ぶどう、マタタビ、ヒロロ(スゲ)など、竹が育たない雪国ならではの素材で籠がつくられている。
自ら山を歩き、クマを撃ち、編組みの材料を集め、籠を編む、山の達人・菅家藤一さん。
講師の方がコメから育てて作った酒を味わいながら、地域おこしの苦労話を聴講中。
(酒を飲んでいるだけではありません!)
築120年の古民家をレンタルオフィスに改修した事例。
「古民家は地域資源」
企画・施工した建設会社社長から話を聞く。
木造の仮設住宅。
被災者に心地よい暮らしをと造られたもの。
三島町〜只見町を流れる只見川には無数のダムが。
ここで発電された電気は、地元では使われない。すべて東京へ送られる。
地元住民有志でつくる「みしま自然エネルギー研究会」。
小水力発電など、エネルギーの地産地消をめざしている。
只見町・ブナセンター。
奥会津の多様で豊かな自然が、ユネスコ・エコパークに認定されたことを解説いただく。
ブナ林へ。
ブナの巨樹が倒れて大きな空間ができていた。ここに陽が当たり、新しいブナが育つ。
こちらは若くてピチピチの、森林ガイドさんいわく「AKBのブナ林」。
雪の上で薪にするために何度も伐られた結果、大きなコブのできたブナ。
「あがりこ」と呼ばれる。森と人の関わりが樹形に刻み込まれている。
全行程を終えて。満足感をポーズで表現!