”森の木で子どものための居場所づくり”に挑戦
今年で3回目となった大学生協東海ブロック学生委員を対象とした『森のだいがく』。
今回は31名の大学生などを対象に、ナバ&ジリ、IPコースのノエちゃん、林業再生講座
の りょうちん、トミー、へーさん、竹ちゃんが対応。
少し遅れて到着する学生さんを除く参加者が、サークルになって自己紹介と4グループ
編成。
4つのグループに分かれたら、作業で使うノコギリやロープなど、道具の使い方を森林
文化アカデミーの学生から学びます。
今回の課題は『森の木で子どものための居場所づくり』、その材料調達のためのロープ
ワークとしてクローブヒッチやティンバーヒッチを学びます。
グループによっては、綿密な計画と設計をする人たちも。
でも大半のグループは、もういきなり山に入って木を切り始める。・・・・まずは行動か?
細いと思った樹も、伐採して運ぼうとすると、「意外に重い」、「樹皮が柔らかい」、「すべすべして
気持ち良い」、など感想を言いながら、皆で協力して混雑した林から目的の樹木を切り出しました。
下の写真は、アオハダを搬出している風景。
こちらのグループはスギを伐採しています。
へーさんが受け口のことやロープのことなど、丁寧に指導しています。
参加者は伐採しても、樹木が倒れにくいほど混雑した林内の様子を不思議そうに観察。
こちらのグループはヒノキとソヨゴ、リョウブ、アカメガシワを伐採しました。
どの樹種も林内の本数密度が高く、細長い材料か、曲がりくねった材料です。
しかし、このグループは懸垂棒を作成する目的なので、ちょうど具合が良いらしい。
スギを一本だけ使用するグループは、手ノコとナタを使って丁寧に枝を取り除きます。
「意外に枝の数って多いよね」とか、「このスギの臭いがイイ」とか言いながら、お昼の時間も忘
れ、黙々と作業を進めました。
枝を取り除いたスギ丸太の皮むきに挑戦、この丸太は何に使うでしょうか?
予想以上に簡単に樹皮が剥けること、一枚のある程度の大きさの樹皮が採れることに感動。
昔は屋根材にも使用したんだよと聞き、「へぇ~、そうなんだ!」と頷く。
スギの丸太と枝を使って、『丸太シーソー』の完成!!
剥いた樹皮も持って、メンバー全員で記念撮影。 さて、プレーパークの子どもたちは喜んで
使ってくれるかな?
こちらのグループはヒノキとリョウブ、ソヨゴ、アカメガシワをつかって、鉄棒ならぬ『懸垂棒』を
完成。
メンバーが実際に逆上がりを実演して、強度も確認! 洗濯物も干せますよ~!
こちらのグループはブランコのようになる椅子を作成。 しかし、これがまた面白い。
なんと3人居ないと遊べない。・・・・・つまり、3人の子どもが協力してやっと実現するブランコで
乗る人以外の2人が両サイドの支柱を押さえていないと、倒れてしまいます。
不完全ではあるものの、協力しないと遊べないとことも、面白い!
あと一つのグループは、最初の写真の椅子です。アオハダの材料で骨組みを作り、そこに麻縄
を編み込んで座面をつくる。
周囲にアオハダの枝をあしらって完成。
さて、昼食は長良川沿いで収穫された「山の幸」と薪で炊いた大竈ご飯。
山の幸はシシ肉、シカ肉、そして猪鹿庁のシカ肉ソーセージ、焼きそばなど・・・・満腹!
遅い昼食のあとは、『森林文化アカデミー学内ツアー』、ツアーコンダクターはジりが実施。
最初に木造建築の自力建設「森湊灯台」を見学し、上ちゃんと横ちゃんから説明を受けました。
学校内にある多くの自力建設について説明するとともに、テクニカルセンターにある林業の道具
類。そしてタイミング良く開催されているものづくり講座の「学内展示会」を見学し、森林文化アカデ
ミーの活動紹介をしました。
最後に各グループでの「分かち合い」です。 今日の活動を振り返って、何を感じ取れたのか。
自分の思いを仲間と共有します。
そして、全員でグループ内で出た意見を共有です。
山に初めて来た人、樹を初めて伐った人、それぞれの感想は違いますが、「森について」、
「林業の一端について」、「山の智恵について」様々な意見が出たのです。
以上報告、ジリこと川尻秀樹でした。