2015年2月10日火曜日

地域でのバイオマス利用を考える

林業再生講座の授業で木質バイオマスについて学んでいます。
講師には地域再生機構の森さんに来て頂きました。




近年の木質バイオマスの動きはとても大きく、
岐阜では原木消費量が10万m3/年ともいわれる大型バイオマス発電工場も出来ました。
また、木の駅プロジェクトのような地域密着の活動も増えてきました。

それぞれの地域でどのようなエネルギー利用を目指すべきなのか、
それを考えることが授業の目的です。

昨日はケースタディとして、ある町でどのようなバイオマス利用が良いのかを考えてみました。

近隣に大型バイオマス発電工場が出来た、ハウス栽培農家が重油代高騰に
苦しんでいる等、実際のケースに即した与件を踏まえて、

① バイオマス利用の目的

② 木材の流れと利用方法

③ 連携する主体

について検討しました。



上の班は、活動主体に町内会も巻き込むなど、林業以外の活動も視野に入れた、
面白い発表をしてくれました。


ちなみに、上記3点について検討した理由は、

◆ 目的なしに行政の思いだけで突っ走り、ハードの設備だけが残ってしまうなど、
目的をはっきりさせないと、うまくいかないケースが多い

◆ 供給可能量 > 需要量 という原則があるにも関わらず、検討が浅いケースが多い

◆ バイオマス利用の構想だけは書いたが、実際に動く人がいない

という、失敗事例があるとのこと。



今日は実際に明宝地域でのバイオマス利用を見学しました。


まずは、明宝山里研究会の会長の松山様に
薪販売システムについて説明して頂きました。



もくもく市場というのを運営して、薪の材料集めから販売までを実施しているのですが、
遠くは静岡から薪の買い付けに来るなど、薪へのニーズは確実にあるそうです。


特徴的だったのは、原木での販売も行っていること。
安く購入できる上に、週末に子供と薪割を楽しむことが出来るということで、
市場でチェンソーの音が響いている日もあるそうです。


出荷者は、地元の山林所有者です。大儲けは出来ないが、
こづかい稼ぎは出来るということで、持続的に材の供給が出来ているとのこと。


ちなみに市場の運営にあたっては、新たに大規模な土地の整理をしたわけではありません。
地域資源をうまく生かして、身の丈にあった活動をしていました。



続いて、明宝の温泉施設、湯星館で薪ボイラーを見学しました。




出力は150kwで1日1m3程度の薪が必要とのことです。


薪ボイラーの場合、チッパーなど大型の設備投資が不要であり、
地域内で材料の供給が可能です。

ペレットやチッパーボイラーに比べると、出力はあまり大きくありませんが、
需要先によっては、十分です。


今日は現場の見学でしたが、
地域のバイオマス利用を図るためには、


◆ 活動主体が必要だということ
(今回の例でいうと、材の供給を行う山里研究会)

◆ 地域の需給状況に合わせた設備の導入が必要だということ


が大事だということが分かりました。

考えてみると当たり前かもしれませんが、ふと構想だけで突き進んでしまうことも
現実には無きにしもあらず。誰のためにやるのか、何のためのやるのか、
しっかり考える必要がありそうです。



明宝地域の皆様、貴重な勉強の機会を提供して頂き、とてもありがとうございました。


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