2015年9月7日月曜日

森林環境教育の現場を見てきました。

エンジニア科1年生の「森林環境教育概論」の授業が始まり、半日講義の翌日、高山市清美にある「彦谷の里」を見学してきました。

森林環境教育は、とても幅が広い概念です。 森と人のより良い関係つくりを目指して行われる活動は、すべて「森林環境教育」と呼べるようです。 ただし、単なる知識・技術を一方的に学習する(させる)のではなく、「環境教育」の活動で大切にされている、参加者が自ら感じ、気づき、行動につなげてゆくような自発的な学びの場であることを同時に求められています。

今回はその中で特に、地域の共有林にを開放し併設するキャンプ場、滞在型農園の利用者に対し、積極的に交流体験プログラムを展開されている二本木生産森林組合を訪ねました。

この日は時折小雨がぱらつくような肌寒い天候でしたが、事務局長の宮垣津さんが一日丁寧に対応してくださいました。

初めに、キャンプ場の四阿の下でお話を伺いました。







散策や体験の場として開放されている森を見学しました。



この地域の特色でもある広大な広葉樹林の育成施業試験地もあります。




 人気の滞在型農園施設や体験プログラムで使われている炭焼き小屋もあります。





キャンプ場に戻り、学生からの質問に答えていただきました。



ただ単に、プログラムを提供しているだけでなく、それをきっかけにして地域に通っていろいろな体験交流をしてほしい、気に入れば定住も歓迎するということでした。

地域の住民が何世代も前から、この地域の環境に適応して作り上げてきた森と共に暮らす文化を
都市部の人に知ってほしい、自分たちと一緒に継承してほしい、そんな熱い思いを最後に語ってくださいました。

学生たちはそれぞれ別の地域から来ていますが、事情は違えど、このように森林所有者がみずから森林環境教育を積極的に行っていることに驚き、感動した様子でした。

報告者   原島幹典