2016年1月21日木曜日

射手と連携し、狩猟に挑む!

フィールドサインを見逃さず、勢子をまっとうせよ


 みなさん、JIRIです。今日は郡上市大和町に行き、猪鹿庁興膳さんの指導の下、ニホン
ジカとイノシシの狩猟を目指して山に入りました。

 最初に興膳さんから、本日の現場について地図で、地形的要因や危険箇所の説明を受けます。
 

 次に、スマートフォンなどに待ち合わせの達人をインストールする。

 古い機種ではインストールできませんが、これはGPSを利用してメンバーがどこにいるのか
一目瞭然に分かるのです。


 仲間同士、つまり射手勢子がそれぞれ明記され、現場ではGPSを利用して位置図が示
されるため、勢子がどこまで追うべきかも簡単に把握できます。

 これと無線があれば、言うこと無し。


 さて、現場に配置するため、今回のメンバーが集結。
 猪鹿庁の興膳さん、安田さん、安藤さん、そしてベテラン猟師の坪井さんの射手4名
で、それぞれの配置、勢子の順路を最終ミーティング。

 昨日の朝の大雪のあと、今朝まで晴れが続き、足跡が分かりやすい。シカは今朝は相当活発
に動いている。だから、このコースを通るはず。
 これまでの経験から、シカやイノシシがどこを通って行くのか。そのために勢子はどこを追うべき
なのかを決めます。

 私たち「勢子部隊」は、雪のついた傾斜35~40度の急な斜面を登って、尾根筋を一心不乱に
北東方向に進みます。


 尾根を登って、斜面傾斜が少し緩くなると、シカの足跡が・・・

   私たちが進む方向に、シカが移動しています。 確実に狩猟できる。そう確信して、大声を
出しながら山を進みました。


 歩く途中では、シカが尾根の左右を行き来しながら歩いていました。

 尾根筋のヒノキの実生個体はシカに葉を食べられ、枝だけになっていました。ここでは
ヒノキの天然更新は絶望的です。

 35~40年生と思われるヒノキの幹も、シカが樹皮(内皮)を食害しており、根元から地上約1.5m
ほどまでが、用材利用できない状態になっていました。


 尾根筋のタカノツメやソヨゴはオスジカの角研ぎの影響で、傷だらけになっていました。


 そんな中、カシノナガキクイムシの影響で枯損した「ナラ枯れ木」からナメコが出
ていました。他のコナラからはヒラタケも出ていました。

 ナメコやエノキタケ、ヒラタケは雪の中でも発生しますので、皆さんも探してみて下さい。


 さて、約2時間ほど勢子を努めて、全員集合。

 射手が見事シカを射止めてくれていると思って下山しましたが、シカたちは射手と射手の間を
うまくすり抜けて、逃げられてしまいました。

 興膳さんは2頭のシカを目撃したそうです。


 そして、最後に、次回に備えて、再度反省を兼ねたミーティングです。 このミーティングが重要。

 今回はどうしてダメだったのか。次はどこで待てばよいのか。 GPSの位置図を確認し合い
ながら、どうすれば狩猟できるのかを検証します。

 射手は斜面の下に向けて撃ってはいけない。視野も狭くなるに、危険度
も高くなる。

 待ち受け場所では、斜面の上に向けて撃つような位置の方が視野も
広くなり、空側に弾が飛ぶため危険度も低くなる。 そうした反省も併せて終了しました。
猪鹿庁のみなさん、坪井さん、お世話になりました。罠の狩猟免許を取得した学生も、来年は
鉄砲の狩猟免許を取得しようと、再度決心して現場を後にしたのです。

以上報告、JIRIこと川尻秀樹でした。