平成23年度の「施業プランナー養成基礎研修」
今回で第9回目となり、恵那市の岐阜県森連東濃支所で、県森連副会長の三島さんと、川邉参事さんを講師にお迎えして、
1.原木流通の現状と課題
2.伐採と有利採材、造材方法 について勉強しました。
最初に県森連の三島副会長が、個別の収益が減少しても原木の取扱数量の増加によって全体的に収益が増加した事例。製材側に合わせた造材・仕分けのできる人材養成・確保。流通段階での運搬費のコスト。国産材の製材対象が柱材中心である問題。山側に一円でも多く返すためにはどうすべきか。などを二時間熱弁をふるってくださいました。
本当に、考え方を、発想を変えないと、私たちは生き残れない。と感じる話でした。
引き続いて、川邉参事さんが山の見方、木の見方、価格に跳ね返る造材寸法などについて、様々な項目を一時間講義して下さいました。なるほどなるほど、の連続。
続いて、市場に並んだ丸太を前に、どのような丸太であれば高く売れるのか。どうしたら単価が高くなるのか。など実際のお話を(ここには書けないような?)して下さいました。
本当に残念なことですが、上記のような直径70cmもある丸太が、現在最も売れない原木である。・・・ショックなお話し。こうした大径材は中心部分のヤング係数が低く、使いづらい。
地域によっては幼木期にウサギにかじられたり、成木になってからクマはぎにあって、パルプにしかならない木材も多い。また、持ち込まれる丸太によっては、市場で長さを1m短くしてやった方が単価が高くなり、切り取った1m材をパルプに出せば、両方での総収入が増えることも多い。
何でも、4mとか、3mに切れば良いのではない。利用される直径と長さを考慮すべきである。
次に阿木ダム近くの東野生産森林組合の伐採現場で、伐採木と立木を前にお話をお聞きした。有利採材はどのようにすべきか?・・・・ここには書き尽くせないほどの知識が出てきました。
川邉さんはこのヒノキならば、どのように採材すべきか。製材として利用する立場の方の考え方を事例に、わかりやすく解説して下さいました。単に切ればよいのではない。
採材した丸太を買う製剤側には、しっかりとした理由がある。樹皮に残る枝打ちをした痕跡もまたしかり、・・・・
今回の研修、三島さんの話も、川邉さんの話も、聞けば聞くほど奥深く、本当に勉強にありました。
以上、報告まで、 川尻秀樹