先週のことになりますが、高山の家具メーカーによる新作見本市「暮らしと家具の祭典」で、3日間グリーンウッドワークの実演をしてきました。とても大きな反響があり、次の新しい活動につながるきっかけにもなりました。
そもそものきっかけは、去年、家具メーカー各社でつくる飛騨木工連さんから職人さんの技術研修としてグリーンウッドワークをやりたいというお話をいただいたことでした。丸太からスツールを作っていただいたのですが、これが好評だったことから、今年はスツールづくりの実演もやろうということになりました。
今回はなんと、各社がグリーンウッドワークの道具を自作してきてくれました。
こちらは柏木工さんの削り馬。座り心地が違います。それもそのはず、販売されているスツールの座面です!
こちらはシラカワさんの削り馬。社名まで入っています!
実演に参加してくれたのは、各社のベテラン職人さんたちです。中には県から卓越技能者として表彰された方までいらっしゃいました。
各社の会長さん、社長さんも、実演会場を訪れては「これは面白いねぇ」と興味を示されます。写真は飛騨産業の岡田社長さんです。
飛騨木工連さんとは、今後も研修やイベントなどを一緒にやっていくことになりそうです。
��年前にイギリスでグリーンウッドワークを学んで持ち帰ったときには、こんな形で飛騨の大手メーカーとのつながりができるとは思いもしませんでした。しかし考えてみると、飛騨で椅子づくりが始まったのは1920年、西洋の機械化された技術が伝わってからです。「脚物の産地」といわれる飛騨ですが、人力で生木を削って椅子をつくった歴史はなかったのです。だからこうして、椅子づくりのルーツと言うべきグリーンウッドワークを飛騨で行うことは、特別な意義があるように感じます。大げさに言えば、飛騨の椅子づくりの歴史に新たな1ページが加えられたことになりますね。
��日間で、ユニークな椅子たちがたくさんできあがりました。
みなさんどうもありがとうございました。