2011年11月11日金曜日

木の空間とそのパートナー

生涯学習講座「身近な木造建築空間『木の空間とそのパートナー』」が
��0月29日(土)に開催されました。

今回の講座は、木造建築や地域の木造空間を森林文化と木育(もくいく)
を通して理解することを目的に行われました。

まずは、アカデミーにて「木育」についての講義から開始。
岐阜県では「木(樹)と人とのつながりを考え直していくための教育で
身近な存在として森や木とふれあい、人と自然とのつながりを自ら考
えることのできる豊かな心を育むもの」を「木育」としています。

「木育」について概要を理解していただいたところで美濃市内にある
保育園へ移動。
こちらの保育園は岐阜県産材を使用して木質化されていますし
次年度改築される棟は、正に木育のある保育園を目指しておられます。
ということで、その木育設計を行うため、保育園では園内を見学させて
いただき、後ほど行う「木育設計」のモチーフ探しも行いました。

次に関市にある中濃厚生病院へ移動。
こちらではバイオマスエネルギーである木質ペレットを使用した冷暖房
設備の見学を行いました。岐阜県で現在薦めています、ペレットの普及
のため、その仕組みとコスト、そしてどれぐらい環境にとって良いものかを説明しました。

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お昼からはアカデミーにて学内にある自力建設
��専修教育部門にて行っているプロジェクト。小規模建築を学生自らが設計・施工。)
の施設見学と作業体験をしていただきました。
木材に触れ実際にメンテの作業をしてもらうということで、木に触れる機会でした。
今年度の自力建設「森のインターチェンジ」に使用する木材にオスモ(塗料)を塗っ
ていただきました。デッキの材料になるようです。こちらについては自力建設の報
告とともに先日ブログでも紹介がありましたので、詳しくはこちらをご覧ください。
(写真はそのときにはなかった集合写真です。)
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その作業が終わって、最後に1日を通して理解した、建築に使って欲しい木育の
モチーフを、2つの班に分かれプレゼンしてもらいました。

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朝から夕方まで、盛りだくさんの内容の講座となりました。

参加者の方からは

「大変勉強になりました。」
「木に関することは何でも学びたい。」
「とても特色のある学校なので、その特色をこれからも生かしてください。」

といった意見や

「以前同様の講座で柿渋塗りの作業体験をしました。
その材料が建物の床板に使用してありとても愛着が湧いて温もりを感じ
参加して良かったなぁ・・・としみじみ感じました。
次の回廊(森のインターチェンジ)の完成が待ちどおしくなりました。」

といった感想をいただきました。

特に、建物が木材で出来ているという意味での木造建築に留まらず、
その内部空間で使われるエネルギー源として、ペレットという新しいバイオマス
を学習したことは、非常に意味深かったようです。

又、最後にプレゼンをグループ作業してもらいましたが、チームとして
1日で学んだことの再確認、又、メンバーから自分が気がつかなかった
点を学んだり、同じ意見を持って共感したり、和気藹々とラストに向かって
一番盛り上がった、楽しい作業となりました。

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