現在、森林文化アカデミーのホームページの教員紹介コーナーに各教員からのメッセージを掲載し始めました。
教員紹介ページ
このブログでも、随時紹介していきます。
久津輪 雅 准教授
��教育や研究についての思い、メッセージ。)
ものづくり講座の学生に、手工具と機械を使った木工全般を指導しています。ものづくり講座には、さまざまな経歴を持った人が集います。年齢も20代前半から60代まで。技術を学ぶには若いに越したことはないのですが、私はここに来るまでの経歴も「木工+α」の技術だと捉えています。私自身も20代は報道番組制作に携わってきましたが、そこで培った社会を見る眼、人に分かりやすく伝える技術は、現在の仕事に欠かせないものです。
いま木工の現場では、材料となる広葉樹の枯渇、安価な輸入品との競争、国内市場の縮小、伝統技術の後継者不足など、さまざまな問題を抱えています。この分野で生きていくためには、ものを作る技術に加え、各人が持つ「+α」の技術で社会に新しい提案をしていくことが求められます。そんな、やる気ある学生達と出会えるのを、毎年楽しみにしています。
��経歴、受賞歴等)
1967年、福岡県出身。1991年、筑波大学国際関係学類を卒業後、NHKに入社。ディレクターとしてクローズアップ現代などの番組制作に従事。1999年、NHKを退社し、岐阜県高山市にて木工を学ぶ。2001年、イギリスに渡り、複数の工房で家具職人として働く。2006年より現職。2007年、朝日現代クラフト入選(継手箱)等。足踏みろくろ等の人力の道具で生木を削る新しい木工、グリーンウッドワークの普及に務める。木工のほか、地域の竹細工技術の伝承にも取り組む。
��研究、論文、著書、作品など)
グリーンウッドワークの技術開発。一般の人が木工を気軽に楽しめるように、さまざまな人力の道具を開発している。写真は「削り馬」と呼ばれる道具。またがって材料を固定し、安全に削ることができる。簡単に折り畳みも可能。材料には東濃ヒノキを使用している。また開発した道具を使って、一般向けのスプーンづくりや椅子づくりなどの木工講座も運営している。