2012年9月28日金曜日

山村づくりゼミ授業風景






「山村づくりゼミ」の授業風景をお伝えします。

山村づくりゼミは、一年間を通じて定期的に(概ね1ヶ月に一回)開講されている2コマ(半日)の授業です。
今回は、夏休み中の活動報告と、前期(4月~9月)の振り返り、今後に向けての表明をしてもらいました。

トップバッターは、1年生のAさんです。
Aさんは岐阜の美濃加茂に生まれ育ち、企業を退職された方で、趣味の登山を続けるうちに、里山林の荒廃に気づき、里山をどう扱えば良いのかをアカデミーに学びにこられた方です。

 発表では、前期の授業を通じて関わった、美濃市近隣の数箇所の地域について、再度訪問、調査等をして気づいたことや、それらの地域との今後の関わり方、後期の授業への要望等も出されました。


次は、紅一点のSさん、ツアー会社に勤め、海外ツアーのガイド等を経て、今はプロのインタープリターを目指し、自然学校とインタープリテーションについて学んでいます。

山村づくり講座には、このインタープリター養成カリキュラムが別枠で組まれており、Sさんはそのコースを選びました。

前期の授業では、「森のようちえん」や「プレーパーク」「夏休み子供キャンプ」に関わる中で子供たちとの接し方について 身振り手振りを交えて熱い思いを語ってくれました。
 


最後に2年生のYさん。山間奥地と市街地の中間地帯を「ハーフ山村」と名付けて、ご自身の出身地域で、ユニークな仲間づくりを始めています。


岐阜や長野に継承されている「ヘボ(地蜂)採り」に着目し、地域の名人に密着して数回の活動に参加した様子を、動画や用語解説まで充実した資料をもとに発表されました。
これは、様々な地域資源を活かす生活文化が、維持・継承されていないことに危機感を抱いたYさんが、自らを地域文化を継承するものと自覚し、その活動の入口として位置づけたものです。今後さらに地域の宝物を掘り起こし、新たな時代に通じる価値付けをすることを目指しています。
 



 それぞれが30分程度発表し、気づいた点や感想、質問等を返してゆきます。
 

自分の発表が他者にどう伝わったのか、それを確かめると同時に、自分が目指すものについて言語化してゆく、社会の中に位置づけてゆくためのトレーニングにもなります。

                                              
報告者  原島