2012年10月10日水曜日

地域住宅計画賞 授賞式

 先日のブログで紹介した、地域住宅計画賞の授賞式がシンポジウムと合わせて岩手県住田町で開催されました。

 住田町で取り組んだ木造仮設住宅を廻り、直接、被災地から離れた場所に仮設住宅を建設する際の苦労話や、住民の方から生の声を聴けました。

 授賞式では、審査委員長の渡邉先生(東京大学名誉教授)から講評もいただき、地域活性の取組として「栄華撥外」というお言葉をいただきました。

 賞状は、住田町の気仙杉を用いて、福島の書道家の方が書かれた文が入ります。上部には有田焼の14代今右衛門さんのエンブレムが入ります。
 この賞は、建物に与えられる賞ですので、ぜひ美濃町の家に飾っていただこうと思います。


 その後、海岸付近に戻り、大船渡出身で防災研究所の佐藤さんに周辺を案内していただきました。

 震災と津波で海岸の町が被災して1年半あまり。
 住田町から沿岸部に出た、大船渡では、がれきの撤去が進み、雑草は生えてきています。
 下の写真は中心市街地だったところです。傷跡は徐々に隠れていきますが、あの教訓を忘れてはいけません。




 下の写真は、吉浜地区の風景です。
 吉浜では過去の津波経験から高台移転を進めていたこともあり、人的被害がほとんどなく、ニューヨークタイムズでもミラクルタウンと紹介されています。同じ雑草の生えている風景ですが、見え方が異なります。



 力に力で対抗して防波堤が破壊された風景もいたるところに見受けられました。
 南海トラフ地震の被害想定も出ています。大津波が最短2分で到達の予報も。

 吉浜地域の対策がすべての地域に当てはまるわけではありませんが、一つの事例として、地域のコミュニティや仕事を守りながら地域に合わせた対策を考えないといけません。