山村づくり講座には「地域調査法演習」という授業があります。地域を知るための自然科学的な手法と社会科学的な手法について学ぶ授業です。ある地域を対象に、どのような調査手法があるのかを実地で学びます。
第一回の今回は、地域の自然について知るための、自然科学的な手法について学びました。
まずは地域の地形・土壌などの大元を決めている地質について調べます。表層地質図とにらめっこして当該地区のおおまかな地質の成り立ちを調べます。他にも地形図を使って地形の特徴を押さえたり、都市計画図などから有益な情報を得ることもあります。
次に現地に出向いて地質等を確認します。写真は山から運ばれてきた土砂がたまった崖錐の露頭をみたものです。含まれる礫は角が残っており、河川による長距離の運搬を受けていないことがわかります。
最後に生育する植物についても学びます。地質や地形の特徴から、生育する樹木の立地について学びます。
立派なヒノキの樹皮が檜皮葺のために採取されていました。職人の方の仕事でしょうか。
次回は、文化的・社会科学的な視点からの「地域を知る」方法について実習します。