ものづくり講座 2年生は、毎年この6月に漆の授業があります。
1年生の時に、漆の基礎として一度体験はしていますが、
2年生になると様々な漆の塗り方などを学びます。
講師は、漆芸家の登根円さん。
ご自身の作品づくりと漆教室を岐阜市内でされている方です。
さて、今年の2年生が塗るものは、
・まげわっぱ 2個 (1年の授業「飛騨・美濃の匠」で作成したもの)
・手彫りのお皿 (4月の授業「道具を作る」で自作刃物で作成したもの)
・プロのろくろ職人が作成したお皿
・各自の自由作品
今年も、盛りだくさんです。
このように、それぞれの授業で作成したものは、
自分たちの生活につかうもの、または学校生活の中でつかうものです。
最後の塗装をしっかり施し、それを実際に自ら使用してみてその良し悪しを学ぶことは非常に重要です。
1年のときの授業で行う漆は、生漆をつかった摺り漆です。
この授業では、更なる技法として、塗り、弁柄や松煙などによる着色、
その下地としての目止め処理や接着剤としての麦漆などなどたくさんの技法を学びます。
初回は、まげわっぱの底板を小麦粉と水、生漆を混ぜ合わせて麦漆を作成して、接着し、
プロのお皿を砥の粉と米粉を水で練り合わせたもので目止め処理をしました。
この目止めの処理の際に、弁柄や松煙などを入れて行うことによって、
赤や黒などの色を付けることができます。
漆というのは、身の回りにある材料でできるところがすごいですね。
最後に、それらに生漆を塗り、木地にしみこませてからふき取りました。
この工程を「固め」といいます。
漆の授業は、講師の登根さんのキャラクターもあり、わいわいと賑やかです。
そして、漆にはかぶれがつきもの。
それぞれがそれぞれの対策をしていますが、結局だれかはかぶれるんでしょう。
それもまたにぎやかになる要因です。
これから1か月、じめじめした梅雨の時期、漆の授業は行われます。